an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

2014-01-01から1年間の記事一覧

ベートーヴェンの交響曲第九『歓喜の歌』について

ベートーヴェン 交響曲第9番「合唱」第4楽章 - YouTube 日本では年末にベートーヴェンの交響曲第九を演奏する慣習があるようだが、その成り立ち、さらにこの作曲家の経歴、そしてこの交響曲のメッセージそのものを調べてみると、とても興味深いことがたく…

『羊を養うべきか、それともヤギを楽しませるべきか。』

スポルジョンが牧会していたロンドン・メトロポリタン・タベルナクルの牧師を1908年から1911年まで務めたブラウン牧師の説教である。本来ならば原文である英語から翻訳すべきだったが、原文を見つけることができなかったので、イタリア語からの重訳…

死生観について

死を民主化せよ:コロンビア大学院建築学部「デスラボ」の挑戦 « 死を民主化せよ:コロンビア大学院建築学部「デスラボ」の挑戦 « WIRED.jp この師走の時期は一年を振り返り反省したりする時期だが、その自省の範囲をもう少し拡げ、「いつ訪れるか誰も知らな…

暗闇に輝く大いなる光

イザヤ1:1 アモツの子イザヤがユダの王ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの世にユダとエルサレムについて見た幻。 ミカ1:1 ユダの王ヨタム、アハズおよびヒゼキヤの世に、モレシテびとミカが、サマリヤとエルサレムについて示された主の言葉。 イザヤ…

不確かさの中に働きかける十字架の霊

今までこのブログでイエス・キリストの地上の生涯について、以下のシリーズにおいてそれぞれ「生誕」と「故郷」、そして「十字架の死」に関して考察を共有してきた。 クレニオの人口調査とキリストの生誕についての省察(1) - an east window ナザレの謎(…

「何を知るか」「どう知るか」

Ⅰコリント8:1-3 1 偶像への供え物について答えると、「わたしたちはみな知識を持っている」ことは、わかっている。しかし、知識は人を誇らせ、愛は人の徳を高める。 2 もし人が、自分は何か知っていると思うなら、その人は、知らなければならないほどの…

クレニオの人口調査とキリストの生誕についての省察(2)そこに命が

ルカ2:1-7 1 そのころ、全世界の人口調査をせよとの勅令が、皇帝アウグストから出た。 2 これは、クレニオがシリヤの総督であった時に行われた最初の人口調査であった。 3 人々はみな登録をするために、それぞれ自分の町へ帰って行った。 4 ヨセフもダ…

「万物を見通す目」のイルミネーション

あまりにも絶妙なタイミングなので、予定を変更してこの記事を書くことにした。上の写真は昨日、ボローニャ市のメインストリートの延長線上にあるマッテオッティ通り、ボローニャ駅の直ぐ横で撮影したものである。 この写真では判りにくいかもしれないが、こ…

クレニオの人口調査とキリストの生誕についての省察(1)

ルカ2:1-7 1 そのころ、全世界の人口調査をせよとの勅令が、皇帝アウグストから出た。 2 これは、クレニオがシリヤの総督であった時に行われた最初の人口調査であった。 3 人々はみな登録をするために、それぞれ自分の町へ帰って行った。 4 ヨセフもダ…

真のナジル人(2)苦難を通して実を結ぶヨセフ

創世記37:1-11 1 ヤコブは父の寄留の地、すなわちカナンの地に住んだ。 2 ヤコブの子孫は次のとおりである。ヨセフは十七歳の時、兄弟たちと共に羊の群れを飼っていた。彼はまだ子供で、父の妻たちビルハとジルパとの子らと共にいたが、ヨセフは彼ら…

真のナジル人(1)ヨセフ

ナザレの謎(2)ナザレ村出身? - an east window ナザレの謎(3)ナザレ人とナジル人 - an east window ナザレの謎(4)道、そして真理 - an east window においてナジル人について触れたが、調べていくうちにもう一つ面白い要素を発見したので共有して…

ダビデの星のイルミネーション

クリスマス前のこの時期、ボローニャでは両手に一杯に買い物袋をもった人達をよく見かけるようになる。一種の強迫観念に近いとも思えるクリスマス・プレゼント選びで、街が慌ただしくになるのだ。 街中がイルミネーションで飾られ、広場には大きなツリーが置…

ナザレの謎(7)底に沈む石

今まで6回にわたって考察してきた通り、現代のナザレという町が、切り立つ崖をもつ山の上ではなく、緩やかな丘陵に囲まれた谷間にあるという地理的条件は、ルカ4:29「立ち上がってイエスを町の外へ追い出し、その町が建っている丘のがけまでひっぱって…

ナザレの謎(6)山の上にある町は隠れることができない。

マタイ5:14 あなたがたは、世の光である。山の上にある町は隠れることができない。 西暦67年にローマ軍によって完全に破壊されるまでは、ガムラはガリラヤ湖北東に位置するゴラン地方の主要都市であり、約8km離れた湖畔に面した漁村ベツサイダを港…

ナザレの謎(5)ガムラ

ナザレの謎(1) - an east window ナザレの謎(2)ナザレ村出身? - an east window ナザレの謎(3)ナザレ人とナジル人 - an east window ナザレの謎(4)道、そして真理 - an east window ルカ4:29 立ち上がってイエスを町の外へ追い出し、その町…

「海陸物産問屋 平塚市三ツ矢商店」の前掛けがある工房

ちょっと一休み。 ボローニャ旧市街のオーベルダン通り(Via Oberdan)で見つけた工房。白髪の職人さんが階段の上で何かを作っている。何の工房だかさっぱりわからないところがすごい。 おそらく頭の中で閃いたらすぐ製作し、作りたいから作り、近くに置いて…

ナザレの謎(4)道、そして真理

記事(2)と(3)ですでに、日本語訳聖書の中で「ナザレ人」と訳されているギリシャ語「ναζωριαος NAZORAIOS」またその語尾変化した言葉が、新約聖書において19回使われており、また当時のパレスチナ地方で一般的に使われていたアラム語においては、それに…

ナザレの謎(3)ナザレ人とナジル人

福音書記者マタイが、 マタイ2:23 ナザレという町に行って住んだ。これは預言者たちによって、「彼はナザレ人と呼ばれるであろう」と言われたことが、成就するためである。 と書いている時、旧約聖書のどの預言を差しているのだろうか。様々な解釈が為さ…

ナザレの謎(2)ナザレ村出身?

ナザレの謎(1) - an east window 新約聖書において、「ナザレ」という町の名前は全部で12回使われている(マタイ2:23;4:13;21:11; マルコ1:9; ルカ1:26;2:4,39,51;4:16; ヨハネ1:45,46; 使徒10:3…

ナザレの謎(1)

これから何回かに分けて書こうとしているテーマは、一般的にはタブー視されているものだが、随分前から多くの専門家によって提言されてきた内容である。表面的な人間はここぞとばかり聖書を批判し始めるだろうが、私の目的は勿論そのような皮相なものではな…

城壁のケーパー

モザイクで有名なラヴェンナの近くの小さな町、ルーゴの城壁。苔で薄っすらと緑に色にづくレンガの隙間から、ケーパー(フウチョウボク)の枝が垂れ下がっている。 ソロモン王の時代のイスラエルの土地では、その蕾が媚薬の一種だと考えられていた。だから伝…

義人が不義な人々のために

第二次大戦下の空爆によって破壊され、ルネッサンス時代からある銀行の財団によって修復されたサン・フィリッポ・ネーリ教会の小礼拝堂。 現在は財団の文化イベントホールとして、コンサートや学会などに使われている。 JUSTUS PRO INIUSTIS 義人が不義な人…

かつてはキリストを肉によって知っていたとしても、今はもうそのような知り方をすまい。

Ⅱコリント5:13-17 13 もしわたしたちが、気が狂っているのなら、それは神のためであり、気が確かであるのなら、それはあなたがたのためである。 14 なぜなら、キリストの愛がわたしたちに強く迫っているからである。わたしたちはこう考えている。ひと…

キリストに学び、確信に留まり、救いに至る

IIテモテ3:14,15 口語訳 14 しかし、あなたは、自分が学んで確信しているところに、いつもとどまっていなさい。あなたは、それをだれから学んだか知っており、 15 また幼い時から、聖書に親しみ、それが、キリスト・イエスに対する信仰によって救に至…

ヨセフの涙

創世記50:14-21 14 ヨセフは父を葬った後、その兄弟たち及びすべて父を葬るために一緒に上った者と共にエジプトに帰った。 15 ヨセフの兄弟たちは父の死んだのを見て言った、「ヨセフはことによるとわれわれを憎んで、われわれが彼にしたすべての悪…

世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(5)追記

ルーテル教会 - Wikipediaより抜粋引用 ルター派世界連盟とカトリック教会は1999年10月31日に「義認の教理に関する共同宣言(Joint Declaration on the Doctrine of Justification)」に調印し、カトリック教会も信仰によって福音を理解することを公式に宣言し…

世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(4)まとめ

世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(1) - an east window 世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(2) - an east window 世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(3) - an east window 新約聖書が啓示している信仰義認の教…

世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(3)

1999年10月31日、ローマ・カトリック教会とルーテル世界連盟との間で、『義認の教理に関する共同宣言』がドイツのアウグスブルグで調印された。この10月31日という日付は、1517年に宗教改革者マルティン・ルターが、ラテン語で書かれた『九…

世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(2)

世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(1) - an east windowを読まれた方の中には、私が「教会の一致」という崇高な目標と努力に対して根拠もなく批判し、反対して宗派間の分裂を扇動しているかのような印象をもった方もいるかもしれないが、私の…

世界福音同盟の代表団が教皇フランシスコと会合(1)

先日11月6日に、イタリア・ローマのバチカン市国において、教皇フランシスコが世界福音同盟(WEA - World Evangelical Alliance Est 1846)の代表団を迎え入れ、会合の場がもたれた。この世界福音同盟には、日本福音同盟(ホーム of 日本福音同盟 website…