an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

十字架の言

福音書は「贖罪」を語っていないのか(1)

このブログに寄せられたコメントだけでなく、ブログ村などにおいても、「福音書には【贖罪】という概念がなく、イエスはそれを教えていない。贖罪論を取り入れたのはパウロである。」という説を説く人々がいる。そのような観点から、本来聖書には存在しない…

『ローマびとへの手紙』(15)「為すべからざる事を自ら行っているのに、同じことを行っている他人を裁く」偽善

ローマ2:1-11 1 だから、ああ、すべて人をさばく者よ。あなたには弁解の余地がない。あなたは、他人をさばくことによって、自分自身を罪に定めている。さばくあなたも、同じことを行っているからである。 2 わたしたちは、神のさばきが、このような事…

万人救済の福音の検証(7)怒りを下す神は、不義であると言うのか。

ローマ3:5-6 5 しかし、もしわたしたちの不義が、神の義を明らかにするとしたら、なんと言うべきか。怒りを下す神は、不義であると言うのか(これは人間的な言い方ではある)。 6 断じてそうではない。もしそうであったら、神はこの世を、どうさばかれ…

生きているようで実は死んでいる花嫁

(ソース:These Examples Of Victorian Post-Mortem Photography Are Unsettling.) この結婚式の準備で忙しくてほとんど寝ていないかのように見える花嫁の写真は、実はビクトリア時代に一般的に行っていた「故人の記念写真」の一例である。まるで生きてい…

『ローマびとへの手紙』(13)神による放棄

ローマ1:24-32 24 ゆえに、神は、彼らが心の欲情にかられ、自分のからだを互にはずかしめて、汚すままに任せられた。 25 彼らは神の真理を変えて虚偽とし、創造者の代りに被造物を拝み、これに仕えたのである。創造者こそ永遠にほむべきものである、…

その人はずっと私を待っていた

無責任な言動で、 弱きものを死に追いやり、 「ごめんなさい」も言えない卑劣さは、 自暴自虐に逃げ込んだ。 新地の光も、 偉人の知恵も、 肉の悦びも、 自傷の痛みも、 汚物にまみれた地下室の 扉を開けることはできなかった。 その人は入ってきた。 扉は固…

『ローマびとへの手紙』(12)弁解の余地のない者を弁明する「キリストの血」

ローマ1:18-25 18 神の怒りは、不義をもって真理をはばもうとする人間のあらゆる不信心と不義とに対して、天から啓示される。 19 なぜなら、神について知りうる事がらは、彼らには明らかであり、神がそれを彼らに明らかにされたのである。 20 神の見…

イエス・キリストによる真の安息

マルコ1:21-28 21 それから、彼らはカペナウムに行った。そして安息日にすぐ、イエスは会堂にはいって教えられた。 22 人々は、その教に驚いた。律法学者たちのようにではなく、権威ある者のように、教えられたからである。 23 ちょうどその時、けが…

「主語」は神の子イエス・キリスト

Ⅰヨハネ1:5-10 5 わたしたちがイエスから聞いて、あなたがたに伝えるおとずれは、こうである。神は光であって、神には少しの暗いところもない。 6 神と交わりをしていると言いながら、もし、やみの中を歩いているなら、わたしたちは偽っているのであっ…

「契約書」「遺言」としての聖書

マタイ26:26-28 26 一同が食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福してこれをさき、弟子たちに与えて言われた、「取って食べよ、これはわたしのからだである」。 27 また杯を取り、感謝して彼らに与えて言われた、「みな、この杯から飲め。 28…

『ローマびとへの手紙』(10)彼らには弁解の余地がない

ローマ1:18-25 18 神の怒りは、不義をもって真理をはばもうとする人間のあらゆる不信心と不義とに対して、天から啓示される。 19 なぜなら、神について知りうる事がらは、彼らには明らかであり、神がそれを彼らに明らかにされたのである。 20 神の見…

万人救済の福音の検証(6)「すでに救われている」?

過去に万人救済論の検証に関する記事(1)~(5)を書いたが、改めて異なる観点を共有したいと思う。 この観点は、万人救済論を説く人々の間では勿論だが、おそらく現代の一般的福音宣教の中でもあまり聞くことがない内容かもしれない。それでも、聖書の中…

『ローマびとへの手紙』(9)福音のうちに啓示されている神の義

ローマ1:17(口語訳) 神の義は、その福音の中に啓示され、信仰に始まり信仰に至らせる。これは、「信仰による義人は生きる」と書いてあるとおりである。 文語訳 神の義はその福音のうちに顯れ、信仰より出でて信仰に進ましむ。録して『義人は信仰により…

『ローマびとへの手紙』(8)わたしは福音を恥としない

ローマ1:14-17 14 わたしには、ギリシヤ人にも未開の人にも、賢い者にも無知な者にも、果すべき責任がある。 15 そこで、わたしとしての切なる願いは、ローマにいるあなたがたにも、福音を宣べ伝えることなのである。 16 わたしは福音を恥としない。…

「マンハッタンの成功」と「ゴルゴタの失敗」

インターネット上で、フランシス法王が先月、ニューヨークの聖パトリック大聖堂におけるスピーチの中で、「イエス・キリストの十字架の死は失敗だった」と語ったことが話題になっている。 以下のサイトでは、スペイン語のスピーチを英訳したものである。 abc…

十字架体験(2)引きずり込まれ、堅固な足場を失う危険

十字架体験(1)を読んで、「私の十字架体験は深いものだから、大丈夫」とか「一度新生体験して救われたら、それを失うことはないから大丈夫」などと心の中で思った読者もいるかもしれない。勿論、個人の信仰経験を他人が量ったり、裁いたりすることは愚か…

十字架体験(1)

ガラテヤ1:6 あなたがたがこんなにも早く、あなたがたをキリストの恵みの内へお招きになったかたから離れて、違った福音に落ちていくことが、わたしには不思議でならない。 ガラテヤ3:1 ああ、物わかりのわるいガラテヤ人よ。十字架につけられたイエス…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(11)追記

ルカ23:39-43 39 十字架にかけられた犯罪人のひとりが、「あなたはキリストではないか。それなら、自分を救い、またわれわれも救ってみよ」と、イエスに悪口を言いつづけた。 40 もうひとりは、それをたしなめて言った、「おまえは同じ刑を受けてい…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(10)まとめ

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(1) 「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(2)主が裏切られた夜 「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(3)邪悪な値踏み 「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(4)ユダはゲツセマネ…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(9)ミドラーシュの中のメシア論

マタイ27:3-10 3 そのとき、イエスを裏切ったユダは、イエスが罪に定められたのを見て後悔し、銀貨三十枚を祭司長、長老たちに返して 4 言った、「わたしは罪のない人の血を売るようなことをして、罪を犯しました」。しかし彼らは言った、「それは、…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(8)マタイの預言引用

マタイ27:9-10 9 こうして預言者エレミヤによって言われた言葉が、成就したのである。すなわち、「彼らは、値をつけられたもの、すなわち、イスラエルの子らが値をつけたものの代価、銀貨三十を取って、 10 主がお命じになったように、陶器師の畑の代…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(7)エレミヤの預言か、それともゼカリヤの預言か

マタイ27:1-10 1 夜が明けると、祭司長たち、民の長老たち一同は、イエスを殺そうとして協議をこらした上、 2 イエスを縛って引き出し、総督ピラトに渡した。 3 そのとき、イエスを裏切ったユダは、イエスが罪に定められたのを見て後悔し、銀貨三十枚…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(6)穢れた金

マタイ27:1-11 1 夜が明けると、祭司長たち、民の長老たち一同は、イエスを殺そうとして協議をこらした上、 2 イエスを縛って引き出し、総督ピラトに渡した。 3 そのとき、イエスを裏切ったユダは、イエスが罪に定められたのを見て後悔し、銀貨三十枚…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(5)ユダの後悔

マタイ27:1-11 1 夜が明けると、祭司長たち、民の長老たち一同は、イエスを殺そうとして協議をこらした上、 2 イエスを縛って引き出し、総督ピラトに渡した。 3 そのとき、イエスを裏切ったユダは、イエスが罪に定められたのを見て後悔し、銀貨三十枚…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(4)ユダはゲツセマネにいなかった

マタイ26:36-56 36 それから、イエスは彼らと一緒に、ゲツセマネという所へ行かれた。そして弟子たちに言われた、「わたしが向こうへ行って祈っている間、ここにすわっていなさい」。 37 そしてペテロとゼベダイの子ふたりとを連れて行かれたが、悲…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(3)邪悪な値踏み

マタイ26:1-16 1 イエスはこれらの言葉をすべて語り終えてから、弟子たちに言われた。 2 「あなたがたが知っているとおり、ふつかの後には過越の祭になるが、人の子は十字架につけられるために引き渡される」。 3 そのとき、祭司長たちや民の長老たち…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(2)主が裏切られた夜

Ⅰコリント11:23-26 23 わたしは、主から受けたことを、また、あなたがたに伝えたのである。すなわち、主イエスは、渡される夜、パンをとり、 24 感謝してこれをさき、そして言われた、「これはあなたがたのための、わたしのからだである。わたしを記…

「人の子の死」と「イスカリオテのユダの死」(1)

マタイ26:20-25 20 夕方になって、イエスは十二弟子と一緒に食事の席につかれた。 21 そして、一同が食事をしているとき言われた、「特にあなたがたに言っておくが、あなたがたのうちのひとりが、わたしを裏切ろうとしている」。 22 弟子たちは非常…

現代の教会は何を求め、何を提供しているか。

西側で犠牲にされる貞節 アメリカ・ニューヨークで活動するある女性活動家は、次のように述べています。「私たちの社会では、女性は毎日、男性から認められる為に表面的な魅力に縛られざるを得なくなっている。私たちは、自由という名前のごみ箱を設け、女性…

礼拝についての考察

ローマ7:4-6 4 わたしの兄弟たちよ。このように、あなたがたも、キリストのからだをとおして、律法に対して死んだのである。それは、あなたがたが他の人、すなわち、死人の中からよみがえられたかたのものとなり、こうして、わたしたちが神のために実を…