an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

その人はずっと私を待っていた

 

無責任な言動で、

弱きものを死に追いやり、

「ごめんなさい」も言えない卑劣さは、

自暴自虐に逃げ込んだ。

 

新地の光も、

偉人の知恵も、

肉の悦びも、

自傷の痛みも、

汚物にまみれた地下室の

扉を開けることはできなかった。

 

その人は入ってきた。

扉は固く閉じられていたのに。

いや、その人はずっと待っていたのだ。

 

荒削りの木の上で、

こんな私を待っていた。