黙示録6:9-11
9 小羊が第五の封印を解いた時、神の言のゆえに、また、そのあかしを立てたために、殺された人々の霊魂が、祭壇の下にいるのを、わたしは見た。
10 彼らは大声で叫んで言った、「聖なる、まことなる主よ。いつまであなたは、さばくことをなさらず、また地に住む者に対して、わたしたちの血の報復をなさらないのですか」。
11 すると、彼らのひとりびとりに白い衣が与えられ、それから、「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいるように」と言い渡された。
御座に座っておられる父なる神の右の手から巻物を受け取った御子イエスは、その巻物についていた七つの封印を解きはじめた(黙示録6章)。
初めの四つの封印の開封には、それぞれ生き物が「来なさい」と叫び、第一の封印では「白い馬」、第二の封印では「赤い馬」、第三の封印では「黒い馬」、第四の封印では「青ざめた馬」が地上に現れたのを、使徒ヨハネは見た。
それに対して、第五の封印が解かれた時には、生き物の叫びも、馬の姿も現れず、その幻は地上のことではなく、天の御座の前にある祭壇のものであった。そして使徒ヨハネは、その祭壇の下に「神の言のゆえに、また、そのあかしを立てたために、殺された人々」の魂がいるのを見、そこで生き物の声ではなく、人々の魂の叫び声を聞いた。
「聖なる、まことなる主よ。いつまであなたは、さばくことをなさらず、また地に住む者に対して、わたしたちの血の報復をなさらないのですか」。
その叫びは、彼らの救い主であり、また神聖で真実な裁き主である主イエスに対して、公正な裁きを求める叫びであり、自分たちに暴虐を行った者たちに対する正当な報復を求める声であった。この叫びは、この時点ではまだ地上において神の正当な裁き、つまり「主の日」が始まっていないことを示している。
しかし第六の封印が解かれた時、地上の人々は神の裁きの日が訪れたことを認識して叫んでいる。
黙示録6:12-17
12 小羊が第六の封印を解いた時、わたしが見ていると、大地震が起って、太陽は毛織の荒布のように黒くなり、月は全面、血のようになり、
13 天の星は、いちじくのまだ青い実が大風に揺られて振り落されるように、地に落ちた。
14 天は巻物が巻かれるように消えていき、すべての山と島とはその場所から移されてしまった。
15 地の王たち、高官、千卒長、富める者、勇者、奴隷、自由人らはみな、ほら穴や山の岩かげに、身をかくした。
16 そして、山と岩とにむかって言った、「さあ、われわれをおおって、御座にいますかたの御顔と小羊の怒りとから、かくまってくれ。
17 御怒りの大いなる日が、すでにきたのだ。だれが、その前に立つことができようか」。
だが実際に天において神の怒りの日の到来が告げられたのは、イスラエルの十二部族に属する十四万四千人の神のしもべが証しのために選ばれ(黙示録7章)、第七の封印が解かれ、第一の災いが地上に下され、さらに第二の災いが下され、二人の証人がエルサレムで千二百六十日、すなわち約三年半の間に証しをし、天に引き上げられた後、第七の御使いがラッパを吹き鳴らした時であった。
黙示録10:5-7
5 それから、海と地の上に立っているのをわたしが見たあの御使は、天にむけて右手を上げ、
6 天とその中にあるもの、地とその中にあるもの、海とその中にあるものを造り、世々限りなく生きておられるかたをさして誓った、「もう時がない。
7 第七の御使が吹き鳴らすラッパの音がする時には、神がその僕、預言者たちにお告げになったとおり、神の奥義は成就される」。
黙示録11:15ー18
15 第七の御使が、ラッパを吹き鳴らした。すると、大きな声々が天に起って言った、「この世の国は、われらの主とそのキリストとの国となった。主は世々限りなく支配なさるであろう」。
16 そして、神のみまえで座についている二十四人の長老は、ひれ伏し、神を拝して言った、
17 「今いまし、昔いませる、全能者にして主なる神よ。大いなる御力をふるって支配なさったことを、感謝します。
18 諸国民は怒り狂いましたが、あなたも怒りをあらわされました。そして、死人をさばき、あなたの僕なる預言者、聖徒、小さき者も、大いなる者も、すべて御名をおそれる者たちに報いを与え、また、地を滅ぼす者どもを滅ぼして下さる時がきました」。
興味深いのは、神の敵である悪魔も「その時の到来」を認識して、「最後の悪あがき」をしようとすることである。
黙示録12:10-12
10 その時わたしは、大きな声が天でこう言うのを聞いた、「今や、われらの神の救と力と国と、神のキリストの権威とは、現れた。われらの兄弟らを訴える者、夜昼われらの神のみまえで彼らを訴える者は、投げ落された。
11 兄弟たちは、小羊の血と彼らのあかしの言葉とによって、彼にうち勝ち、死に至るまでもそのいのちを惜しまなかった。
12 それゆえに、天とその中に住む者たちよ、大いに喜べ。しかし、地と海よ、おまえたちはわざわいである。悪魔が、自分の時が短いのを知り、激しい怒りをもって、おまえたちのところに下ってきたからである」。
この時の到来の啓示は、テサロニケの手紙の内容と一致する。
Ⅱテサロニケ2:9-12
9 不法の者が来るのは、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力と、しるしと、不思議と、
10 また、あらゆる不義の惑わしとを、滅ぶべき者どもに対して行うためである。彼らが滅びるのは、自分らの救となるべき真理に対する愛を受けいれなかった報いである。
11 そこで神は、彼らが偽りを信じるように、迷わす力を送り、
12 こうして、真理を信じないで不義を喜んでいたすべての人を、さばくのである。
恵みの時に自分らの救いとなるべき真理に対する愛を受け入れず、不義を喜んでいたすべての人に対する正当な報いとして、神は救いのための聖霊の力ではなく、迷わす力を送り、彼らを裁くのである。
この啓示は「今は恵みの時、見よ、今は救の日である」という「神の寛容の時」が終わっていることを示している。
Ⅱコリント6:2
神はこう言われる、「わたしは、恵みの時にあなたの願いを聞きいれ、救の日にあなたを助けた」。見よ、今は恵みの時、見よ、今は救の日である。
「今は恵みの時、見よ、今は救いの日である」と言えるうちに、主イエスの救いを心に互いに励まし合おう。その日が過ぎれば、互いに裏切り、憎しみ合うことしかできなくなるのだから。
へブル3:12-13
12 兄弟たちよ。気をつけなさい。あなたがたの中には、あるいは、不信仰な悪い心をいだいて、生ける神から離れ去る者があるかも知れない。
13 あなたがたの中に、罪の惑わしに陥って、心をかたくなにする者がないように、「きょう」といううちに、日々、互に励まし合いなさい。
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