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an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

安息日に関する考察(6)聖会

 レビ記23章には、週の第七日の安息日と、過ぎ越しの祭やペンテコステの祭、贖罪の日の祭など、イスラエルの年間を通して行うように命じられていた「主の定めの祭」について詳細が記述されている。

1 主はまたモーセに言われた、

2 「イスラエルの人々に言いなさい、『あなたがたが、ふれ示して聖会とすべき主の定めの祭は次のとおりである。これらはわたしの定めの祭である。

3 六日の間は仕事をしなければならない。第七日は全き休みの安息日であり、聖会である。どのような仕事もしてはならない。これはあなたがたのすべてのすまいにおいて守るべき主の安息日である。

 「第七日の安息日」も「主の定めの祭」も、聖会【מִקְרָא קֹדֶש miqrâ' qôdesh】と呼ばれている。【מִקְרָא miqrâ'】はCalling out 召集という意味を持ち、新約聖書のギリシャ語【ἐκκλησία ekklēsia 教会】に対応する言葉といえる。

 興味深い点は、その聖会が安息日であるゆえに如何なる仕事もしてはいけないと命じていると同時に、幕屋や神殿で仕えていたレビ人たちにとっては、非常に忙しい奉仕の日であったことである。

過ぎ越し祭

4 その時々に、あなたがたが、ふれ示すべき主の定めの祭なる聖会は次のとおりである。

5 正月の十四日の夕は主の過越の祭である。

6 またその月の十五日は主の種入れぬパンの祭である。あなたがたは七日の間は種入れぬパンを食べなければならない。

7 その初めの日に聖会を開かなければならない。どんな労働もしてはならない。

8 あなたがたは七日の間、主に火祭をささげなければならない。第七日には、また聖会を開き、どのような労働もしてはならない』」。

初穂祭
9 主はまたモーセに言われた、

10 「イスラエルの人々に言いなさい、『わたしが与える地にはいって穀物を刈り入れるとき、あなたがたは穀物の初穂の束を、祭司のところへ携えてこなければならない。

11 彼はあなたがたの受け入れられるように、その束を主の前に揺り動かすであろう。すなわち、祭司は安息日の翌日に、これを揺り動かすであろう。

12 またその束を揺り動かす日に、一歳の雄の小羊の全きものを燔祭として主にささげなければならない。

13 その素祭には油を混ぜた麦粉十分の二エパを用い、これを主にささげて火祭とし、香ばしいかおりとしなければならない。またその灌祭には、ぶどう酒一ヒンの四分の一を用いなければならない。

14 あなたがたの神にこの供え物をささげるその日まで、あなたがたはパンも、焼麦も、新穀も食べてはならない。これはあなたがたのすべてのすまいにおいて、代々ながく守るべき定めである。 

七週祭(ペンテコステ)

15  また安息日の翌日、すなわち、揺祭の束をささげた日から満七週を数えなければならない。

16 すなわち、第七の安息日の翌日までに、五十日を数えて、新穀の素祭を主にささげなければならない。

17 またあなたがたのすまいから、十分の二エパの麦粉に種を入れて焼いたパン二個を携えてきて揺祭としなければならない。これは初穂として主にささげるものである。

18  あなたがたはまたパンのほかに、一歳の全き小羊七頭と、若き雄牛一頭と、雄羊二頭をささげなければならない。すなわち、これらをその素祭および灌祭とともに主にささげて燔祭としなければならない。これは火祭であって、主に香ばしいかおりとなるであろう。

19 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげ、一歳の小羊二頭を酬恩祭の犠牲としてささげなければならない。

20 そして祭司はその初穂のパンと共に、この二頭の小羊を主の前に揺祭として揺り動かさなければならない。これらは主にささげる聖なる物であって、祭司に帰するであろう。

21 あなたがたは、その日にふれ示して、聖会を開かなければならない。どのような労働もしてはならない。これはあなたがたのすべてのすまいにおいて、代々ながく守るべき定めである。

22 あなたがたの地の穀物を刈り入れるときは、その刈入れにあたって、畑のすみずみまで刈りつくしてはならない。またあなたの穀物の落ち穂を拾ってはならない。貧しい者と寄留者のために、それを残しておかなければならない。わたしはあなたがたの神、主である』」。

ラッパの日(のちの新年祭)

23 主はまたモーセに言われた、

24 「イスラエルの人々に言いなさい、『七月一日をあなたがたの安息の日とし、ラッパを吹き鳴らして記念する聖会としなければならない。

25 どのような労働もしてはならない。しかし、主に火祭をささげなければならない』」。

贖罪の日

26 主はまたモーセに言われた、

27 「特にその七月の十日は贖罪の日である。あなたがたは聖会を開き、身を悩まし、主に火祭をささげなければならない。

28 その日には、どのような仕事もしてはならない。これはあなたがたのために、あなたがたの神、主の前にあがないをなすべき贖罪の日だからである。

29 すべてその日に身を悩まさない者は、民のうちから断たれるであろう。

30 またすべてその日にどのような仕事をしても、その人をわたしは民のうちから滅ぼし去るであろう。

31 あなたがたはどのような仕事もしてはならない。これはあなたがたのすべてのすまいにおいて、代々ながく守るべき定めである。

32 これはあなたがたの全き休みの安息日である。あなたがたは身を悩まさなければならない。またその月の九日の夕には、その夕から次の夕まで安息を守らなければならない」。

仮庵祭

33 主はまたモーセに言われた、

34 「イスラエルの人々に言いなさい、『その七月の十五日は仮庵の祭である。七日の間、主の前にそれを守らなければならない。

35 初めの日に聖会を開かなければならない。どのような労働もしてはならない。

36 また七日の間、主に火祭をささげなければならない。八日目には聖会を開き、主に火祭をささげなければならない。これは聖会の日であるから、どのような労働もしてはならない。

37 これらは主の定めの祭であって、あなたがたがふれ示して聖会とし、主に火祭すなわち、燔祭、素祭、犠牲および灌祭を、そのささぐべき日にささげなければならない。

38 このほかに主の安息日があり、またほかに、あなたがたのささげ物があり、またほかに、あなたがたのもろもろの誓願の供え物があり、またそのほかに、あなたがたのもろもろの自発の供え物がある。これらは皆あなたがたが主にささげるものである。

39 あなたがたが、地の産物を集め終ったときは、七月の十五日から七日のあいだ、主の祭を守らなければならない。すなわち、初めの日にも安息をし、八日目にも安息をしなければならない。

40 初めの日に、美しい木の実と、なつめやしの枝と、茂った木の枝と、谷のはこやなぎの枝を取って、七日の間あなたがたの神、主の前に楽しまなければならない。

41 あなたがたは年に七日の間、主にこの祭を守らなければならない。これはあなたがたの代々ながく守るべき定めであって、七月にこれを守らなければならない。

42 あなたがたは七日の間、仮庵に住み、イスラエルで生れた者はみな仮庵に住まなければならない。

43 これはわたしがイスラエルの人々をエジプトの国から導き出したとき、彼らを仮庵に住まわせた事を、あなたがたの代々の子孫に知らせるためである。わたしはあなたがたの神、主である』」。

44 モーセは主の定めの祭をイスラエルの人々に告げた。 

  例えば、安息日全般の通常の捧げものとして、以下のものを捧げなければいけなかった。

民数記28:9-10

9 また安息日には一歳の雄の全き小羊二頭と、麦粉一エパの十分の二に油を混ぜた素祭と、その灌祭とをささげなければならない。

10 これは安息日ごとの燔祭であって、常燔祭とその灌祭とに加えらるべきものである。 

 つまり以下の聖句において命じられている、毎日、朝夕に捧げなければいけなかった常燔祭とその灌祭以外にも、安息日ごとの燔祭を捧げなければいけなかったのである。

民数記28:3-8

3 また彼らに言いなさい、『あなたがたが主にささぐべき火祭はこれである。すなわち一歳の雄の全き小羊二頭を毎日ささげて常燔祭としなければならない。

4 すなわち一頭の小羊を朝にささげ、一頭の小羊を夕にささげなければならない。

5 また麦粉一エパの十分の一に、砕いて取った油一ヒンの四分の一を混ぜて素祭としなければならない。

6 これはシナイ山で定められた常燔祭であって、主に香ばしいかおりとしてささげる火祭である。

7 またその灌祭は小羊一頭について一ヒンの四分の一をささげなければならない。すなわち聖所において主のために濃い酒をそそいで灌祭としなければならない。

8 夕には他の一頭の小羊をささげなければならない。その素祭と灌祭とは朝のものと同じようにし、その小羊を火祭としてささげ、主に香ばしいかおりとしなければならない。 

 またさらにその安息日が定められた祭と重なった場合、例えば「贖罪の日」に、どれだけの動物を犠牲に捧げなければいけなかったかが、以下の聖句で確認できる。

民数記29:7-11

7 またその七月の十日に聖会を開き、かつあなたがたの身を悩まさなければならない。なんの仕事もしてはならない。

8 あなたがたは主に燔祭をささげて、香ばしいかおりとしなければならない。すなわち若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊七頭をささげなければならない。これらはみな全きものでなければならない。

9 その素祭には油を混ぜた麦粉をささげなければならない。すなわち雄牛一頭につき一エパの十分の三、雄羊一頭につき十分の二をささげ、

10 また七頭の小羊には一頭ごとに十分の一をささげなければならない。

11 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは贖罪の罪祭と常燔祭とその素祭、および灌祭のほかのものである

  燔祭として「若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の子羊七頭」を捧げ、罪祭として雄やぎを一頭を捧げなければならなかった。(ちなみにエパは容量の単位で「かご」を意味し、約23リットル分であった。)

 これはつまり、イスラエルの民にとっては普段の仕事を休む安息の日であったと同時に、神殿で仕える祭司たちにとっては「神が求める捧げものを律法に従って捧げなければいけなかった日」でもあったのである。

 これは私たちに何を意味するだろうか。主なる神の恵みによってこの世から召集され、キリストの体である教会に属するようになった信仰者は、神の民であると同時に、大祭司イエス・キリストと共に仕える祭司なのである。

Ⅰペテロ2:9(新改訳)

9 しかし、あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。それは、あなたがたを、やみの中から、ご自分の驚くべき光の中に招いてくださった方のすばらしいみわざを、あなたがたが宣べ伝えるためなのです。

  これは恵みの下に生きるキリスト者が「安息日」に関して霊的適用する時、ただ単に「通常の仕事から離れて休む」という面だけではなく、主に仕える祭司として「主なる神が求める霊のいけにえを捧げる」そして「それをどのように捧げるか」という面も考慮し、実践しなければいけないことを示している。

ヨハネ4:23-24

23 しかし、まことの礼拝をする者たちが、霊とまこととをもって父を礼拝する時が来る。そうだ、今きている。父は、このような礼拝をする者たちを求めておられるからである。

24 神は霊であるから、礼拝をする者も、霊とまこととをもって礼拝すべきである」。

ローマ7:6

しかし今は、わたしたちをつないでいたものに対して死んだので、わたしたちは律法から解放され、その結果、古い文字によってではなく、新しい霊によって仕えているのである。

ローマ12:1-2

1 兄弟たちよ。そういうわけで、神のあわれみによってあなたがたに勧める。あなたがたのからだを、神に喜ばれる、生きた、聖なる供え物としてささげなさい。それが、あなたがたのなすべき霊的な礼拝である。

2 あなたがたは、この世と妥協してはならない。むしろ、心を新たにすることによって、造りかえられ、何が神の御旨であるか、何が善であって、神に喜ばれ、かつ全きことであるかを、わきまえ知るべきである。 

へブル13:15-16

15 だから、わたしたちはイエスによって、さんびのいけにえ、すなわち、彼の御名をたたえるくちびるの実を、たえず神にささげようではないか。

16 そして、善を行うことと施しをすることとを、忘れてはいけない。神は、このようないけにえを喜ばれる。

Ⅰペテロ2:5

この主のみもとにきて、あなたがたも、それぞれ生ける石となって、霊の家に築き上げられ、聖なる祭司となって、イエス・キリストにより、神によろこばれる霊のいけにえを、ささげなさい。 

  詩篇記者が安息日の歌として書き残している詩篇92篇の賛美は、その対象があくまで「主なる神」であり、人間が安息日を守っているという点ではないことは、注目に値する。

詩篇92

1  安息日の歌、さんび いと高き者よ、主に感謝し、み名をほめたたえるのは、よいことです。

2 あしたに、あなたのいつくしみをあらわし、夜な夜な、あなたのまことをあらわすために、

3 十弦の楽器と立琴を用い、琴のたえなる調べを用いるのは、よいことです。

4 主よ、あなたはみわざをもってわたしを楽しませられました。わたしはあなたのみ手のわざを喜び歌います。

5 主よ、あなたのみわざはいかに大いなることでしょう。あなたのもろもろの思いは、いとも深く、

6 鈍い者は知ることができず、愚かな者はこれを悟ることができません。

7 たとい、悪しき者は草のようにもえいで、不義を行う者はことごとく栄えても、彼らはとこしえに滅びに定められているのです。

8 しかし、主よ、あなたはとこしえに高き所にいらせられます。

9 主よ、あなたの敵、あなたの敵は滅び、不義を行う者はことごとく散らされるでしょう。

10 しかし、あなたはわたしの角を野牛の角のように高くあげ、新しい油をわたしに注がれました。

11 わたしの目はわが敵の没落を見、わたしの耳はわたしを攻める悪者どもの破滅を聞きました。

12 正しい者はなつめやしの木のように栄え、レバノンの香柏のように育ちます。

13 彼らは主の家に植えられ、われらの神の大庭に栄えます。

14 彼らは年老いてなお実を結び、いつも生気に満ち、青々として、

15 主の正しいことを示すでしょう。主はわが岩です。主には少しの不義もありません。 

 ネヘミヤが安息日に祈った祈りと比較すると興味深いと思う。

ネヘミヤ13:22

わたしはまたレビびとに命じて、その身を清めさせ、来て門を守らせて、安息日を聖別した。わが神よ、わたしのためにまた、このことを覚え、あなたの大いなるいつくしみをもって、わたしをあわれんでください。 

 

(7)へ続く