an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

誰にもできないことをしてくれた人

福原希己江 -- できること

 

思い出を忘れたいなら

さあ、あたしが

消しゴムで消してあげるわ

安心しておやすみなさい。

 

凍えるような寒い朝も

揺れる大地も

体に刻まれた記憶が

あなたを強くするのでしょう。

 

やがては土に帰るとわかっていても

この気持ちはどうしたら、

どうしたらいいの

 

あたしの歌はなんにも力なんてないけど

あなたの心を

少しだけ撫でるくらいならできるかも

 

思い出を忘れたいなら、さあ、

あたしが消しゴムで消してあげるから

安心しておやすみなさい。

 

(歌詞引用 終わり)

 

心を撫でるような優しい歌も、

包み込むような温かい抱擁も、

癒すことができないほど、

私の心は壊れていた。

 

言葉を綴っても、

色をのせても、

真っ黒な記憶は逃げてゆき、

濁った消しゴムのかすを、

遠くから冷たく睨んでいた。

 

束の間の眠りから目覚めると、

生きていくことの焦りが

いつも私を待っていた。

 

「できること」をしてくれた人を裏切って、

「わかりきっていること」を踏みにじり、

私は自分の卑しさの中に身を隠した。

 

そんな罪深い私のために

「誰にもできないことをしてくれた人」に出会ったとき、

はじめて、本当にはじめて

「安らぎ」の意味を知った。 

 

ローマ5:5-8

5 そして、希望は失望に終ることはない。なぜなら、わたしたちに賜わっている聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからである。

6 わたしたちがまだ弱かったころ、キリストは、時いたって、不信心な者たちのために死んで下さったのである。

7 正しい人のために死ぬ者は、ほとんどいないであろう。善人のためには、進んで死ぬ者もあるいはいるであろう。

8 しかし、まだ罪人であった時、わたしたちのためにキリストが死んで下さったことによって、神はわたしたちに対する愛を示されたのである。