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an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

マッピング・イルミネーションで彩られたコロッセオ

フリーメイソンー歴史の光と影 シンボリズム

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  昨日11日、日本とイタリア国交150周年記念イベントにおいて、ローマのコロッセオがマッピングイルミネーションによって彩られた。下のビデオには、イベントに参加された秋篠宮ご夫妻が姿が見られる。

video.repubblica.it

 非常に個人的な意見だが、コロッセオというとローマ時代の闘技場、そして多くのキリスト教徒が迫害下に見世物にされ残酷な方法で殉教した場所というイメージがあるせいか、赤々とライトアップされたコロッセオは、おそらくこのイルミネーションを担当したアーティストの方の意図とは全く異なる印象を私に与えた。(イタリアの国旗の赤色は、イタリア統一のために流された犠牲の血を表しているから、余計そのような連想してしまうのかもしれない。)

 もしかしたら、コロッセオからそれほど離れていないヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世記念堂でこの式典を行った方が、美的観点だけでなく歴史的観点からもより良かったのではないかと思う。

 この建物は、フリーメーソンに属していた政治家ジュセッペ・ザナルデッリ(Giuseppe Zanardelli 1826-1903)によって考案され、建築家ジュセッペ・サッコーニ(Giuseppe Sacconi 1854-1905)によって実現したもので、ザナルデッリの意向によって徹底的にキリスト教的要素を排除した、まさしくフリーメーソン的建造物である。

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 下の説明つき写真を見るとわかるが、国父と呼ばれるヴィットーリオ・エマヌエーレⅡ世の像を中央にして、上部には「自由」と「統一」を表す自由の女神、正面にはローマの女神、そして「思想」「犠牲」「力」「法」などの概念がシンボル化して装飾されている。

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 明治維新とイタリア統一運動はほぼ同時期の出来事で、双方ともフリーメーソンと深い関係があったのだから(この点に関して疑問がある方は、ご自分でリサーチし確認していただきたい。)、日伊国交150周年記念を祝うには歴史的にも政治的にも、また各国語の「愛」という言葉を使った概念的メッセージにも、コロッセオよりも適していたのではないだろうかと思う。あくまで部外者の戯言であるが。

 約300年前、鎖国の時代に日本に密入国し、投獄され、一人は棄教し、もう一人は獄死した二人のシチリア島出身の宣教師らがもしこの式典を見ていたら、一体どんな思いを持っただろうか。