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夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

第六の封印(2):十四万四千人のイスラエル人

黙示録7:1-8

1 この後、わたしは四人の御使が地の四すみに立っているのを見た。彼らは地の四方の風をひき止めて、地にも海にもすべての木にも、吹きつけないようにしていた。

2 また、もうひとりの御使が、生ける神の印を持って、日の出る方から上って来るのを見た。彼は地と海とをそこなう権威を授かっている四人の御使にむかって、大声で叫んで言った、

3 「わたしたちの神の僕らの額に、わたしたちが印をおしてしまうまでは、地と海と木とをそこなってはならない」。

4 わたしは印をおされた者の数を聞いたが、イスラエルの子らのすべての部族のうち、印をおされた者は十四万四千人であった。

5 ユダの部族のうち、一万二千人が印をおされ、ルベンの部族のうち、一万二千人、ガドの部族のうち、一万二千人、

6 アセルの部族のうち、一万二千人、ナフタリの部族のうち、一万二千人、マナセの部族のうち、一万二千人、

7 シメオンの部族のうち、一万二千人、レビの部族のうち、一万二千人、イサカルの部族のうち、一万二千人、

8 ゼブルンの部族のうち、一万二千人、ヨセフの部族のうち、一万二千人、ベニヤミンの部族のうち、一万二千人が印をおされた。 

  第六の封印が解かれた時、イスラエルの子孫のうち、「神の僕」として十四万四千人が選ばれることになる。「神の僕」と言っても、彼らのアイデンティティーは非常に特別で、イエスが救い主であると信じた者としてだけでなく、「女にふれたことのない男性」「純潔な者」「口には偽りがなく」「傷のない者」であると記されている。

 彼らの特殊性は、彼ら十四万四千人以外が学ぶことができない「新しい歌」を神の御座の前で歌うことになることでも暗示されている。つまりこの選ばれたキリスト者たちは、地上における宣教において他のキリスト者は体験しないような経験から「新しい歌」を「学ぶ」ことになるのだろう。

黙示録14:1-5

1 なお、わたしが見ていると、見よ、小羊がシオンの山に立っていた。また、十四万四千の人々が小羊と共におり、その額に小羊の名とその父の名とが書かれていた。

2 またわたしは、大水のとどろきのような、激しい雷鳴のような声が、天から出るのを聞いた。わたしの聞いたその声は、琴をひく人が立琴をひく音のようでもあった。

3 彼らは、御座の前、四つの生き物と長老たちとの前で、新しい歌を歌った。この歌は、地からあがなわれた十四万四千人のほかは、だれも学ぶことができなかった。

4 彼らは、女にふれたことのない者である。彼らは、純潔な者である。そして、小羊の行く所へは、どこへでもついて行く。彼らは、神と小羊とにささげられる初穂として、人間の中からあがなわれた者である。

5 彼らの口には偽りがなく、彼らは傷のない者であった。 

  主イエスは「十二使徒」や使徒パウロや使徒バルナバを各部族の代表として選んだわけではなかったので、その意味でもこの十四万四千人の召命は特別で、大患難期という人類史上かってない、またこれからもないような特殊な時期にキリストの証人として遣わされることの重大さを暗示している。

 これは主なる神がイスラエルの子孫に最初から求めていたアイデンティティーの実現でもある。

イザヤ43:9-12

9 国々はみな相つどい、もろもろの民は集まれ。彼らのうち、だれがこの事を告げ、さきの事どもを、われわれに聞かせることができるか。その証人を出して、おのれの正しい事を証明させ、それを聞いて「これは真実だ」と言わせよ。

10 主は言われる、「あなたがたはわが証人、わたしが選んだわがしもべである。それゆえ、あなたがたは知って、わたしを信じ、わたしが主であることを悟ることができる。わたしより前に造られた神はなく、わたしより後にもない。

11 ただわたしのみ主である。わたしのほかに救う者はいない。

12 わたしはさきに告げ、かつ救い、かつ聞かせた。あなたがたのうちには、ほかの神はなかった。あなたがたはわが証人である」と主は言われる。 

 この十四万四千人のイスラエルの子孫による全世界的な宣教によって他の多くのユダヤ人もイエスがメシアであると信じて救われるだろう。そうなると、以下の聖句と合わせて考えると、この時期以後に救われるユダヤ人以外の異邦人がどれだけいるのか、甚だ疑問である。なぜなら「異邦人が全部救われるに至る時」がすでに過ぎたことを意味しているからである。

ローマ11:25-27

25 兄弟たちよ。あなたがたが知者だと自負することのないために、この奥義を知らないでいてもらいたくない。一部のイスラエル人がかたくなになったのは、異邦人が全部救われるに至る時までのことであって、

26 こうして、イスラエル人は、すべて救われるであろう。すなわち、次のように書いてある、「救う者がシオンからきて、ヤコブから不信心を追い払うであろう。

27 そして、これが、彼らの罪を除き去る時に、彼らに対して立てるわたしの契約である」。 

 実際、地上において十四万四千人のイスラエルの子孫が選ばれた同じ時期に、使徒ヨハネは天における「あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、数えきれないほどの大ぜいの群衆」が御座と子羊の御前で賛美している幻を見ている。つまり無数の異邦人がすでに地上から贖われ、神の御前で仕えているのである。

黙示録7:9-17

9 その後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、数えきれないほどの大ぜいの群衆が、白い衣を身にまとい、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊との前に立ち、

10 大声で叫んで言った、「救は、御座にいますわれらの神と小羊からきたる」。

11 御使たちはみな、御座と長老たちと四つの生き物とのまわりに立っていたが、御座の前にひれ伏し、神を拝して言った、

12 「アァメン、さんび、栄光、知恵、感謝、ほまれ、力、勢いが、世々限りなく、われらの神にあるように、アァメン」。

13 長老たちのひとりが、わたしにむかって言った、「この白い衣を身にまとっている人々は、だれか。また、どこからきたのか」。

14 わたしは彼に答えた、「わたしの主よ、それはあなたがご存じです」。すると、彼はわたしに言った、「彼らは大きな患難をとおってきた人たちであって、その衣を小羊の血で洗い、それを白くしたのである。

15 それだから彼らは、神の御座の前におり、昼も夜もその聖所で神に仕えているのである。御座にいますかたは、彼らの上に幕屋を張って共に住まわれるであろう。

16 彼らは、もはや飢えることがなく、かわくこともない。太陽も炎暑も、彼らを侵すことはない。

17 御座の正面にいます小羊は彼らの牧者となって、いのちの水の泉に導いて下さるであろう。また神は、彼らの目から涙をことごとくぬぐいとって下さるであろう」。

 十四万四千人の神の証人たちが迫害によって殉教し、天の御座の前に導かれた後、地に残された人々に対して一人の御使いが永遠の福音を伝えることになる。

黙示録14:6-13

6 わたしは、もうひとりの御使が中空を飛ぶのを見た。彼は地に住む者、すなわち、あらゆる国民、部族、国語、民族に宣べ伝えるために、永遠の福音をたずさえてきて、

7 大声で言った、「神をおそれ、神に栄光を帰せよ。神のさばきの時がきたからである。天と地と海と水の源とを造られたかたを、伏し拝め」。

8 また、ほかの第二の御使が、続いてきて言った、「倒れた、大いなるバビロンは倒れた。その不品行に対する激しい怒りのぶどう酒を、あらゆる国民に飲ませた者」。

9 ほかの第三の御使が彼らに続いてきて、大声で言った、「おおよそ、獣とその像とを拝み、額や手に刻印を受ける者は、

10 神の怒りの杯に混ぜものなしに盛られた、神の激しい怒りのぶどう酒を飲み、聖なる御使たちと小羊との前で、火と硫黄とで苦しめられる。

11 その苦しみの煙は世々限りなく立ちのぼり、そして、獣とその像とを拝む者、また、だれでもその名の刻印を受けている者は、昼も夜も休みが得られない。

12 ここに、神の戒めを守り、イエスを信じる信仰を持ちつづける聖徒の忍耐がある」。

13 またわたしは、天からの声がこう言うのを聞いた、「書きしるせ、『今から後、主にあって死ぬ死人はさいわいである』」。御霊も言う、「しかり、彼らはその労苦を解かれて休み、そのわざは彼らについていく」。 

 これは十四万四千人が天に移された後も、「主にあって死ぬ死人」つまり、獣とその像とを拝んだり、その名の刻印を受けることを拒否して、殉教する人々が少なからずいることを示している。

 しかしその殉教も、御子によって地上から刈り取られると表現されているのは興味深い。

黙示録14:14-16

14 また見ていると、見よ、白い雲があって、その雲の上に人の子のような者が座しており、頭には金の冠をいただき、手には鋭いかまを持っていた。

15 すると、もうひとりの御使が聖所から出てきて、雲の上に座している者にむかって大声で叫んだ、「かまを入れて刈り取りなさい。地の穀物は全く実り、刈り取るべき時がきた」。

16 雲の上に座している者は、そのかまを地に投げ入れた。すると、地のものが刈り取られた。

 この「刈り入れ」によって、地上に対する神の激しい怒りが頂点に達する前に、「獣とその像とその名の数字とにうち勝った人々」が天に移され、神を賛美することになる。

黙示録15:1-4

1 またわたしは、天に大いなる驚くべきほかのしるしを見た。七人の御使が、最後の七つの災害を携えていた。これらの災害で神の激しい怒りがその頂点に達するのである。

2 またわたしは、火のまじったガラスの海のようなものを見た。そして、このガラスの海のそばに、獣とその像とその名の数字とにうち勝った人々が、神の立琴を手にして立っているのを見た。

3 彼らは、神の僕モーセの歌と小羊の歌とを歌って言った、「全能者にして主なる神よ。あなたのみわざは、大いなる、また驚くべきものであります。万民の王よ、あなたの道は正しく、かつ真実であります。

4 主よ、あなたをおそれず、御名をほめたたえない者が、ありましょうか。あなただけが聖なるかたであり、あらゆる国民はきて、あなたを伏し拝むでしょう。あなたの正しいさばきが、あらわれるに至ったからであります」。 

 

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第五の封印(2):祭壇の下にいる霊魂

黙示録6:9-11

9 小羊が第五の封印を解いた時、神の言のゆえに、また、そのあかしを立てたために、殺された人々の霊魂が、祭壇の下にいるのを、わたしは見た。

10 彼らは大声で叫んで言った、「聖なる、まことなる主よ。いつまであなたは、さばくことをなさらず、また地に住む者に対して、わたしたちの血の報復をなさらないのですか」。

11 すると、彼らのひとりびとりに白い衣が与えられ、それから、「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいるように」と言い渡された。 

 聖書が啓示する神の被造物としての人間は、霊と魂と肉体という三つの要素によって構成された存在である。

Ⅰテサロニケ5:23(新改訳)

平和の神ご自身が、あなたがたを全く聖なるものとしてくださいますように。主イエス・キリストの来臨のとき、責められるところのないように、あなたがたの霊、たましい、からだが完全に守られますように。

 「天の祭壇の下にいる、神の言のゆえに、また、そのあかしを立てたために、殺された人々の霊魂(ψυχή psuchē)」

 使徒ヨハネが天の祭壇の下にいるの見た「魂」は、地上の生において神の言葉を証した故に殺された人々が、肉体を離れ、霊の次元である神の御前に導かれていたものだった。「祭壇の下」という象徴的な位置も、使徒パウロの言葉が暗示しているように、神の証しのために自らの命を捧げたことを示している。

ピリピ2:17

そして、たとい、あなたがたの信仰の供え物をささげる祭壇に、わたしの血をそそぐことがあっても、わたしは喜ぼう。あなたがた一同と共に喜ぼう。 

 「白い衣が与えられた」ということは、地上の生において最後まで信仰を守り通し、勝利したと主なる神に認められた、ということである(黙示録3:4-5参照)。

  興味深い点は、これらの殉教者の魂に対して、「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいるように」という言葉がかけられたことである。これはつまり、神はその計画の中で殉教者の数をあらかじめ定めている、ということになる。言葉は悪いが、その「定員数」に到達するまで、これらの殉教者は休息するに命じられているのである。

 この休息の言葉は、七章に登場する、同じように白い衣を着た、「あらゆる国民、部族、民族、国語の、数えきれないほどの大群衆」の、命に満ち、エネルギッシュな奉仕(「昼も夜もその聖所で神に仕えている」)によって主に仕えているイメージと大分異なる。

黙示録7:9-15

9 その後、わたしが見ていると、見よ、あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、数えきれないほどの大ぜいの群衆が、白い衣を身にまとい、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊との前に立ち、

10 大声で叫んで言った、「救は、御座にいますわれらの神と小羊からきたる」。

11 御使たちはみな、御座と長老たちと四つの生き物とのまわりに立っていたが、御座の前にひれ伏し、神を拝して言った、

12  アァメン、さんび、栄光、知恵、感謝、ほまれ、力、勢いが、世々限りなく、われらの神にあるように、アァメン」。

13 長老たちのひとりが、わたしにむかって言った、「この白い衣を身にまとっている人々は、だれか。また、どこからきたのか」。

14 わたしは彼に答えた、「わたしの主よ、それはあなたがご存じです」。すると、彼はわたしに言った、「彼らは大きな患難をとおってきた人たちであって、その衣を小羊の血で洗い、それを白くしたのである。

15 それだから彼らは、神の御座の前におり、昼も夜もその聖所で神に仕えているのである。御座にいますかたは、彼らの上に幕屋を張って共に住まわれるであろう。 

 この御座と子羊の前で仕えている「あらゆる国民、部族、民族、国語の、数えきれないほどの大群衆」と 、「天の祭壇の下にいる、神の言のゆえに、また、そのあかしを立てたために、殺された人々の霊魂」は異なるグループなのではないと私は解釈している。

 また天の祭壇の下にいるこれらの殉教者の霊魂が、「いつまであなたは、さばくことをなさらず、また地に住む者に対して、わたしたちの血の報復をなさらないのですか」と訴えており、また「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数が満ちるまでもうしばらくの間、休んでいるように」と言い渡されているということは、この時点ではまだ「主の日」、つまり「神の裁きの日」「神の報復の日」が地上において始まっていないことを暗示している。

 実際、地上において「神と子羊の御怒りの大いなる日」の訪れを地上に残された人々が認識するのは、第六の封印が解かれた後だからである。

黙示録6:15-17

15 地の王たち、高官、千卒長、富める者、勇者、奴隷、自由人らはみな、ほら穴や山の岩かげに、身をかくした。

16 そして、山と岩とにむかって言った、「さあ、われわれをおおって、御座にいますかたの御顔と小羊の怒りとから、かくまってくれ。

17 御怒りの大いなる日が、すでにきたのだ。だれが、その前に立つことができようか」。

 そして使徒パウロによる啓示に照らし合わせると、この時点ではもうすでに反キリストが地上に現れていることも確かである。その邪悪な活動がピークを迎えるのはもう少し後のようだが。

Ⅱテサロニケ2:2-3(新改訳)

2 霊によってでも、あるいはことばによってでも、あるいは私たちから出たかのような手紙によってでも、主の日がすでに来たかのように言われるのを聞いて、すぐに落ち着きを失ったり、心を騒がせたりしないでください。

3 だれにも、どのようにも、だまされないようにしなさい。なぜなら、まず背教が起こり、不法の人、すなわち滅びの子が現われなければ、主の日は来ないからです。

 「彼らと同じく殺されようとする僕仲間や兄弟たちの数」の中に、反キリストによる大迫害下に殉教する人々、つまり黙示録20章に記述されている「イエスの証しと神の言葉のために、首をはねられた者たち」「獣もその像も拝まず、額や手に獣の刻印を受けなかった者の魂」も含まれているのかどうか、判断が難しいところである。

黙示録20:4-6(口語訳)

4 また見ていると、かず多くの座があり、その上に人々がすわっていた。そして、彼らにさばきの権が与えられていた。また、イエスのあかしをし神の言を伝えたために首を切られた人々の霊がそこにおり、また、獣をもその像をも拝まず、その刻印を額や手に受けることをしなかった人々がいた。彼らは生きかえって、キリストと共に千年の間、支配した。 

5 (それ以外の死人は、千年の期間が終るまで生きかえらなかった。)これが第一の復活である。

6 この第一の復活にあずかる者は、さいわいな者であり、また聖なる者である。この人たちに対しては、第二の死はなんの力もない。彼らは神とキリストとの祭司となり、キリストと共に千年の間、支配する。

20:4(新共同訳)

わたしはまた、多くの座を見た。その上には座っている者たちがおり、彼らには裁くことが許されていた。わたしはまた、イエスの証しと神の言葉のために、首をはねられた者たちの魂を見た。この者たちは、あの獣もその像も拝まず、額や手に獣の刻印を受けなかった。彼らは生き返って、キリストと共に千年の間統治した。

 この箇所でも、多くの座に座って裁くことが許された人々と、反キリストの迫害によって殉教した人々が別のグループとして表現されている。

ダニエル7:9

9 わたしが見ていると、もろもろのみ座が設けられて、日の老いたる者が座しておられた。その衣は雪のように白く、頭の毛は混じりもののない羊の毛のようであった。そのみ座は火の炎であり、その車輪は燃える火であった。

22(新改訳) しかし、それは年を経た方が来られるまでのことであって、いと高き方の聖徒たちのために、さばきが行なわれ、聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た。  

 もし大患難期に反キリストの迫害によって殉教した人々が含まれている場合、祭壇の下で休んでいるように命じられた霊魂は、キリストの地上来臨の時までその状態に留まることを暗示し、来臨と共に復活し、キリストと共に千年王国において統治することになる。

 私が教会の携挙(空中来臨)の際の復活と、地上来臨の際の復活と時期も対象も異なるのではないか、と考えるのはそのためである。

Ⅰテサロニケ4:13-17

13 兄弟たちよ。眠っている人々については、無知でいてもらいたくない。望みを持たない外の人々のように、あなたがたが悲しむことのないためである。

14 わたしたちが信じているように、イエスが死んで復活されたからには、同様に神はイエスにあって眠っている人々をも、イエスと一緒に導き出して下さるであろう。

15 わたしたちは主の言葉によって言うが、生きながらえて主の来臨の時まで残るわたしたちが、眠った人々より先になることは、決してないであろう。

16 すなわち、主ご自身が天使のかしらの声と神のラッパの鳴り響くうちに、合図の声で、天から下ってこられる。その時、キリストにあって死んだ人々が、まず最初によみがえり、

17 それから生き残っているわたしたちが、彼らと共に雲に包まれて引き上げられ、空中で主に会い、こうして、いつも主と共にいるであろう。

 しかしこの私の考えは、修正のマージンをかなり持っているもので、今の段階では残念ながら確信的な解釈ではない。

 

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第三の封印:黒い馬

黙示録6:5-6

5 また、第三の封印を解いた時、第三の生き物が「きたれ」と言うのを、わたしは聞いた。そこで見ていると、見よ、黒い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、はかりを手に持っていた。

6 すると、わたしは四つの生き物の間から出て来ると思われる声が、こう言うのを聞いた、「小麦一ますは一デナリ。大麦三ますも一デナリ。オリブ油とぶどう酒とを、そこなうな」。 

  この黒い馬の啓示と共観福音書の中にある啓示を合わせて考えると、これは「産みの苦しみ」の段階に起きる戦争や災害、飢饉によって、激しい食料難が発生することを予告するものであろう。

マタイ24:7-8

7 民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。またあちこちに、ききんが起り、また地震があるであろう。

8 しかし、すべてこれらは産みの苦しみの初めである。 

マルコ13:8

民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。またあちこちに地震があり、またききんが起るであろう。これらは産みの苦しみの初めである。 

ルカ21:11

また大地震があり、あちこちに疫病やききんが起り、いろいろ恐ろしいことや天からの物すごい前兆があるであろう。

「ます χοῖνιξ choinix」の正確な容量は知られていないが、だいたい一人の成人が一日に消費する量ではなかったかと言われている。1デナリは当時の労働者の一日分の賃金だったことを考えると、一人の大人が必死に働いてやっと自分の空腹を満たす程度のパンしか手に入らなくなる、と考えられるだろう。

 なぜ「オリブ油とぶどう酒とを、そこなうな」と言われたかはわからないが、食料難ではあるが、やがて訪れる極度の状態に比べるとまだまし、ということだろうか。

 実際、第七の封印が解かれ、七つのラッパと共に地上にもたらされる全地球規模の大災害(黙示録8-9章参照)を考慮すると、この段階でも食料難は「プレリュード」でしかないことが容易に理解できる。

第二の封印:赤い馬、そして大きな剣

黙示録6:3-4

3 小羊が第二の封印を解いた時、第二の生き物が「きたれ」と言うのを、わたしは聞いた。

4 すると今度は、赤い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、人々が互に殺し合うようになるために、地上から平和を奪い取ることを許され、また、大きなつるぎを与えられた。 

  第一の封印が解かれることによって顕れた白い馬に乗る者、反キリストの度重なる勝利はしかし、真の平和や調和をもたらすことはなく、むしろ人々が互いに憎しみ合い、殺し合い、地上にかろうじて保たれていた平和さえも奪い取られることになる。

 しかし七つの封印はまだ全て解かれておらず、巻物はまだ開かれていないことを考えると、この段階は迫りくる主の日の患難の恐ろしさに比べれば、「プレリュード」、御子の言葉で表現すれば「産みの苦しみの初め」でしかないのである。

マタイ24:4-10

4 そこでイエスは答えて言われた、「人に惑わされないように気をつけなさい。

5 多くの者がわたしの名を名のって現れ、自分がキリストだと言って、多くの人を惑わすであろう。

6 また、戦争と戦争のうわさとを聞くであろう。注意していなさい、あわててはいけない。それは起らねばならないが、まだ終りではない。

7 民は民に、国は国に敵対して立ち上がるであろう。またあちこちに、ききんが起り、また地震があるであろう。

8 しかし、すべてこれらは産みの苦しみの初めである。

9 そのとき人々は、あなたがたを苦しみにあわせ、また殺すであろう。またあなたがたは、わたしの名のゆえにすべての民に憎まれるであろう。

10 そのとき、多くの人がつまずき、また互に裏切り、憎み合うであろう。 

 なぜなら主の日に下される裁きによる大患難は、「世の初めから現在に至るまで、かつてなく今後もないような」ものだからである。

マタイ24:21

その時には、世の初めから現在に至るまで、かつてなく今後もないような大きな患難が起るからである。

 預言者ナホムが叫んでいた通りである。そしてその叫びは、第六の封印の開封によって地上に残された人々の叫びとなるだろう。

ナホム1:6-10

6 だれが彼の憤りの前に立つことができよう。だれが彼の燃える怒りに耐えることができよう。その憤りは火のように注がれ、岩も彼によって裂かれる。

7 主は恵み深く、なやみの日の要害である。彼はご自分を避け所とする者を知っておられる。

8 しかし、彼はみなぎる洪水であだを全く滅ぼし、おのが敵を暗やみに追いやられる。

9 あなたがたは主に対して何を計るか。彼はその敵に二度としかえしをする必要がないように敵を全く滅ぼされる。

10 彼らは結びからまったいばらのように、かわいた刈り株のように、焼き尽される。 

黙示録6:15-17

15 地の王たち、高官、千卒長、富める者、勇者、奴隷、自由人らはみな、ほら穴や山の岩かげに、身をかくした。

16 そして、山と岩とにむかって言った、「さあ、われわれをおおって、御座にいますかたの御顔と小羊の怒りとから、かくまってくれ。

17 御怒りの大いなる日が、すでにきたのだ。だれが、その前に立つことができようか」。

 預言者エゼキエルの言葉を読むとき、私たちは「今、恵みの時に救いを受けよ」と叫びなければいけないことを痛感する。

エゼキエル21:8-13

8 主の言葉がわたしに臨んだ、

9 「人の子よ、預言して言え、主はこう言われる、つるぎがある、とぎ、かつ、みがいたつるぎがある。

10 殺すためにといであり、いなずまのようにきらめくためにみがいてある。わたしたちは喜ぶことができるか。わが子よ、あなたはつえと、すべて木で作ったものとを軽んじた。

11 このつるぎは手にとるために、とがれ、殺す者の手に渡すために、とがれみがかれるのである。

12 人の子よ、叫び嘆け、このことはわが民に臨み、イスラエルのすべての君たちに臨むからである。彼らはわが民と共につるぎにわたされる。それゆえ、あなたのももを打て。

13 これはためしにすることではない。もしあなたが、つえをあざけったら、どういうことになろうか」と主なる神は言われる。 

Ⅱコリント6:2

神はこう言われる、

「わたしは、恵みの時にあなたの願いを聞きいれ、救の日にあなたを助けた」。

見よ、今は恵みの時、見よ、今は救の日である。

 

七つの封印で封じられた巻物(2)巻物を受け取る子羊

黙示録5:1-10

1 わたしはまた、御座にいますかたの右の手に、巻物があるのを見た。その内側にも外側にも字が書いてあって、七つの封印で封じてあった。

2 また、ひとりの強い御使が、大声で、「その巻物を開き、封印をとくのにふさわしい者は、だれか」と呼ばわっているのを見た。

3 しかし、天にも地にも地の下にも、この巻物を開いて、それを見ることのできる者は、ひとりもいなかった。

4 巻物を開いてそれを見るのにふさわしい者が見当らないので、わたしは激しく泣いていた。

5 すると、長老のひとりがわたしに言った、「泣くな。見よ、ユダ族のしし、ダビデの若枝であるかたが、勝利を得たので、その巻物を開き七つの封印を解くことができる」。

6 わたしはまた、御座と四つの生き物との間、長老たちの間に、ほふられたとみえる小羊が立っているのを見た。それに七つの角と七つの目とがあった。これらの目は、全世界につかわされた、神の七つの霊である。

7 小羊は進み出て、御座にいますかたの右の手から、巻物を受けとった。

8 巻物を受けとった時、四つの生き物と二十四人の長老とは、おのおの、立琴と、香の満ちている金の鉢とを手に持って、小羊の前にひれ伏した。この香は聖徒の祈である。

9 彼らは新しい歌を歌って言った、「あなたこそは、その巻物を受けとり、封印を解くにふさわしいかたであります。あなたはほふられ、その血によって、神のために、あらゆる部族、国語、民族、国民の中から人々をあがない、

10 わたしたちの神のために、彼らを御国の民とし、祭司となさいました。彼らは地上を支配するに至るでしょう」。 

 時に言葉そのものや詳細に囚われ過ぎ、啓示の鳥瞰的なスケール感を失いがちである。使徒ヨハネが流刑の島パトモスで書き記した言葉は、専門書に囲まれた神学者が試行錯誤しながら書き上げたものではなく、神自身が「天の門を開いて」、栄光の幻を見ることを許し、それを書き記すことを命じられたからであった。

 逆に言えば、もし神が啓示することを望まなかったら、決して知ることができない、人間の言葉では表現することさえできないような種類の、天的かつ霊的な幻、また未来に関する啓示であった。

黙示録4:1-2

1 その後、わたしが見ていると、見よ、開いた門が天にあった。そして、さきにラッパのような声でわたしに呼びかけるのを聞いた初めの声が、「ここに上ってきなさい。そうしたら、これから後に起るべきことを、見せてあげよう」と言った。

2 すると、たちまち、わたしは御霊に感じた。見よ、御座が天に設けられており、その御座にいますかたがあった。 

 誰も見ることができない父なる神が天の御座に座り、右手にもった、他の誰にも開封されることが許されていない七つの封印で封じられた巻物を、四つの生き物と二十四人の長老の前で、屠られたと見える子羊の姿の御子イエスに手渡しているのである。そして手渡され瞬間、神の御座の前で、御子への賛美が湧き上がるのである。私たちがどんなにイマジネーションを働かせようが、その栄光のほんのわずかしか思い描けないだろう。

 この封じられた巻物は、預言者ダニエルに部分的に啓示された「終りの時まで秘し、かつ封じられておかれなければいけなかった言葉」と関連させることができるだろう。

ダニエル12:1-10

1 その時あなたの民を守っている大いなる君ミカエルが立ちあがります。また国が始まってから、その時にいたるまで、かつてなかったほどの悩みの時があるでしょう。しかし、その時あなたの民は救われます。すなわちあの書に名をしるされた者は皆救われます。

2 また地のちりの中に眠っている者のうち、多くの者は目をさますでしょう。そのうち永遠の生命にいたる者もあり、また恥と、限りなき恥辱をうける者もあるでしょう。

3 賢い者は、大空の輝きのように輝き、また多くの人を義に導く者は、星のようになって永遠にいたるでしょう。

4 ダニエルよ、あなたは終りの時までこの言葉を秘し、この書を封じておきなさい。多くの者は、あちこちと探り調べ、そして知識が増すでしょう」。

5 そこで、われダニエルが見ていると、ほかにまたふたりの者があって、ひとりは川のこなたの岸に、ひとりは川のかなたの岸に立っていた。

6 わたしは、かの亜麻布を着て川の水の上にいる人にむかって言った、「この異常なできごとは、いつになって終るでしょうか」と。

7 かの亜麻布を着て、川の水の上にいた人が、天に向かって、その右の手と左の手をあげ、永遠に生ける者をさして誓い、それは、ひと時とふた時と半時である。聖なる民を打ち砕く力が消え去る時に、これらの事はみな成就するだろうと言うのを、わたしは聞いた。

8 わたしはこれを聞いたけれども悟れなかった。わたしは言った、「わが主よ、これらの事の結末はどんなでしょうか」。

9 彼は言った、「ダニエルよ、あなたの道を行きなさい。この言葉は終りの時まで秘し、かつ封じておかれます。

10 多くの者は、自分を清め、自分を白くし、かつ練られるでしょう。しかし、悪い者は悪い事をおこない、ひとりも悟ることはないが、賢い者は悟るでしょう。

 御子イエスは地上宣教の終わりに主の日、特に地上来臨に関して「その日、その時は、だれも知らない。天の御使たちも、また子も知らない、ただ父だけが知っておられる。」と語っていた。

マタイ24:29-36

29 しかし、その時に起る患難の後、たちまち日は暗くなり、月はその光を放つことをやめ、星は空から落ち、天体は揺り動かされるであろう。

30 そのとき、人の子のしるしが天に現れるであろう。またそのとき、地のすべての民族は嘆き、そして力と大いなる栄光とをもって、人の子が天の雲に乗って来るのを、人々は見るであろう。

31 また、彼は大いなるラッパの音と共に御使たちをつかわして、天のはてからはてに至るまで、四方からその選民を呼び集めるであろう。

32 いちじくの木からこの譬を学びなさい。その枝が柔らかになり、葉が出るようになると、夏の近いことがわかる。

33 そのように、すべてこれらのことを見たならば、人の子が戸口まで近づいていると知りなさい。

34 よく聞いておきなさい。これらの事が、ことごとく起るまでは、この時代は滅びることがない。

35 天地は滅びるであろう。しかしわたしの言葉は滅びることがない。

36 その日、その時は、だれも知らない。天の御使たちも、また子も知らない、ただ父だけが知っておられる。 

 その御子が十字架の死と復活、そして昇天を通して勝利し、天上において、主の日に関する計画が記されている、封じられていた巻物を父なる神の右手から受け取り、それを開封しているのは、とても意味深い幻ではないだろうか。

詩篇2:6-9

6 「わたしはわが王を聖なる山シオンに立てた」と。

7 わたしは主の詔をのべよう。主はわたしに言われた、「おまえはわたしの子だ。きょう、わたしはおまえを生んだ。

8 わたしに求めよ、わたしはもろもろの国を嗣業としておまえに与え、地のはてまでもおまえの所有として与える。

9 おまえは鉄のつえをもって彼らを打ち破り、陶工の作る器物のように彼らを打ち砕くであろう」と。 

マタイ11:27a

すべての事は父からわたしに任せられています。

マタイ28:18

イエスは彼らに近づいてきて言われた、「わたしは、天においても地においても、いっさいの権威を授けられた。 

エペソ1:20-21

20 神はその力をキリストのうちに働かせて、彼を死人の中からよみがえらせ、天上においてご自分の右に座せしめ、

21 彼を、すべての支配、権威、権力、権勢の上におき、また、この世ばかりでなくきたるべき世においても唱えられる、あらゆる名の上におかれたのである。 

ピリピ2:9-11

9 それゆえに、神は彼を高く引き上げ、すべての名にまさる名を彼に賜わった。

10 それは、イエスの御名によって、天上のもの、地上のもの、地下のものなど、あらゆるものがひざをかがめ、

11 また、あらゆる舌が、「イエス・キリストは主である」と告白して、栄光を父なる神に帰するためである。 

Ⅱテモテ4:1

神のみまえと、生きている者と死んだ者とをさばくべきキリスト・イエスのみまえで、キリストの出現とその御国とを思い、おごそかに命じる。 

 

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第一の封印:定められた時になって現れる反キリスト?

黙示録6:1-2

1 小羊がその七つの封印の一つを解いた時、わたしが見ていると、四つの生き物の一つが、雷のような声で「きたれ」と呼ぶのを聞いた。

2 そして見ていると、見よ、白い馬が出てきた。そして、それに乗っている者は、弓を手に持っており、また冠を与えられて、勝利の上にもなお勝利を得ようとして出かけた。 

 この第一の封印が解かれることによって出現する白い馬に乗った者は、使徒パウロがテサロニケ教会へ宛てて書いた手紙の中で言及されている、「定められた時になって現れる不法の者、滅びの子、反キリスト」のことを示していると言われている。

Ⅱテサロニケ2:1-12

1 さて兄弟たちよ。わたしたちの主イエス・キリストの来臨と、わたしたちがみもとに集められることとについて、あなたがたにお願いすることがある。

2 霊により、あるいは言葉により、あるいはわたしたちから出たという手紙によって、主の日はすでにきたとふれまわる者があっても、すぐさま心を動かされたり、あわてたりしてはいけない。

3 だれがどんな事をしても、それにだまされてはならない。まず背教のことが起り、不法の者、すなわち、滅びの子が現れるにちがいない。

4 彼は、すべて神と呼ばれたり拝まれたりするものに反抗して立ち上がり、自ら神の宮に座して、自分は神だと宣言する。

5 わたしがまだあなたがたの所にいた時、これらの事をくり返して言ったのを思い出さないのか。

6 そして、あなたがたが知っているとおり、彼が自分に定められた時になってから現れるように、いま彼を阻止しているものがある。

7 不法の秘密の力が、すでに働いているのである。ただそれは、いま阻止している者が取り除かれる時までのことである。

8 その時になると、不法の者が現れる。この者を、主イエスは口の息をもって殺し、来臨の輝きによって滅ぼすであろう。

9 不法の者が来るのは、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力と、しるしと、不思議と、

10 また、あらゆる不義の惑わしとを、滅ぶべき者どもに対して行うためである。彼らが滅びるのは、自分らの救となるべき真理に対する愛を受けいれなかった報いである。

11 そこで神は、彼らが偽りを信じるように、迷わす力を送り、

12 こうして、真理を信じないで不義を喜んでいたすべての人を、さばくのである。 

 その出現が「彼に定められた時」「いま阻止している者が取り除かれる時」であること、そして何より神の子羊なる御子イエス自身が唯一封印を解く権威をもち、それを解くことを知るのは大変重要である。なぜなら、人類史上最も邪悪で力をもつ者の出現も、神の統治と計画の中の現象であることを意味しているからだ。

 反キリストは「白い馬に乗り、勝利を得る者」としてこの世に現れるが、それは真のキリスト、御子イエスの「質の悪いフェイク」に過ぎない。実際、黙示録には御子が真の「王の王、主の主」として白い馬に乗っている幻が啓示されている。

黙示録19:11-16

11 またわたしが見ていると、天が開かれ、見よ、そこに白い馬がいた。それに乗っているかたは、「忠実で真実な者」と呼ばれ、義によってさばき、また、戦うかたである。

12 その目は燃える炎であり、その頭には多くの冠があった。また、彼以外にはだれも知らない名がその身にしるされていた。

13 彼は血染めの衣をまとい、その名は「神の言」と呼ばれた。

14 そして、天の軍勢が、純白で、汚れのない麻布の衣を着て、白い馬に乗り、彼に従った。

15 その口からは、諸国民を打つために、鋭いつるぎが出ていた。彼は、鉄のつえをもって諸国民を治め、また、全能者なる神の激しい怒りの酒ぶねを踏む。

16 その着物にも、そのももにも、「王の王、主の主」という名がしるされていた。

 何という力強さだろうか。反キリストは開封と共にどこからともなく現れるが、御子は開かれた天から現れる。反キリストの頭には一つの冠が与えられるが、御子の頭には多くの冠がある。反キリストは弓を手に持つが(矢のない弓は何を意味するのだろう)、御子の武器は口から出る鋭い剣、つまり神の言葉である。反キリストは「勝利の上にもなお勝利を得よう」と地に現れるが、御子は諸国民を正義によって裁き、治める方である。

 私たちは、主なる神が愛する御子の「俗悪なまがい物」に出現を許し、人々の上に権威を振るい、自身を神として拝ますことまで許すことに、御子の愛による救いの恵みを頑なに拒んだ人々に対する神の峻厳な怒りを見出すべきである。

Ⅱテサロニケ2:9-12

9 不法の者が来るのは、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力と、しるしと、不思議と、

10 また、あらゆる不義の惑わしとを、滅ぶべき者どもに対して行うためである。彼らが滅びるのは、自分らの救となるべき真理に対する愛を受けいれなかった報いである。

11 そこで神は、彼らが偽りを信じるように、迷わす力を送り、

12 こうして、真理を信じないで不義を喜んでいたすべての人を、さばくのである。

 真の救い主に出会えるうちに、悔い改めよう。封印が解かれる前に。

イザヤ55:6-7

6 あなたがたは主にお会いすることのできるうちに、主を尋ねよ。近くおられるうちに呼び求めよ。

7 悪しき者はその道を捨て、正らぬ人はその思いを捨てて、主に帰れ。そうすれば、主は彼にあわれみを施される。われわれの神に帰れ、主は豊かにゆるしを与えられる。 

 

追記(2017年12月18日)

「二人の証人の活動期間」と「獣の活動期間」 - an east window

より詳細を調べると、白い馬に乗った者の出現と、第二テサロニケ2章を結びつけるのは、正確ではないことが判明した。第二テサロニケの内容から考えると、黙示録11:7「そして、彼らがそのあかしを終えると、底知れぬ所からのぼって来る獣が、彼らと戦って打ち勝ち、彼らを殺す」の方がより的確だろう。

 それではこの白い馬に乗った者とは、一体誰もしくは何を指しているのだろう。終わりの時のリバイバル、福音の勝利を意味しているのだろうか。それとも、今も働いている反キリストの不法の秘密の力が、艱難期前半において偽りの平和と世界統一のために働くことを暗示しているのだろうか。

 断定する確信が少なくなったので、タイトルに?マークを追加した。引き続き調べていきたい。

 

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シリア国内に「安全地帯」設置の提案

www.newsweekjapan.jp

 トランプ米大統領が近日中に、避難民のための「安全地帯」をシリアに設ける計画を策定するよう国防総省と国務省に命じる見通しが明らかになった。ロイターが25日、大統領令の草案を入手した。

 トランプ氏の署名を待つ草案には、「故郷を逃れたシリア国民に安全地帯を提供する計画を90日以内に立案するよう国務長官と国防長官に命じる」などと書かれていた。

 安全地帯の設置は、米軍のシリアへの関与を徐々に高め、オバマ前大統領の慎重なアプローチからの脱却を意味する。「飛行禁止」区域が設定された場合、米軍や同盟国の空軍力増強が求められ、避難民を守るために地上部隊投入も必要になる可能性がある。

 草案では、安全地帯をどこに設置するのかや、誰が避難民を守るのかといった詳細は明らかにされていない。ヨルダンやトルコなどの近隣諸国は、すでに数百万人のシリア避難民を受け入れている。


[ワシントン 25日 ロイター]

  実に不思議な草案ではないだろうか。アメリカ合衆国大統領は、シリア・アラブ共和国大統領に「貴方の国の領土に安全地帯を設置したいのですが、どう思いますか」と予め掛け合ったのだろうか。なぜシリアに対して厳しい経済制裁をしながら、そのシリア国内に「安全地帯」を設置しようなどと考えられるのだろうか。

 シリア大統領は自国でアメリカ空軍による誤爆があまりにも多く、一般市民が犠牲になっているからと、アメリカ空軍にシリア軍のパイロットやドローン操縦士を送り込む提案を、アメリカ大統領に相談なしに提案しようなどと考えるだろうか。

 隣の家の庭の池から蚊が発生するからと言ってその池を埋め、落ち葉が自分の庭まで舞い落ちてくるからといってその木を切る、などと隣の家と相談なしに勝手に決めることができるだろうか。池を埋め、木を切ってできた土地に駐車場を作りましょう、などと提案するだろうか。

 御子イエスは、預言者を殺しながらその墓を建て、飾り立てていた者たちの偽善を厳しく糾弾した。

マタイ23:49-31

29 偽善な律法学者、パリサイ人たちよ。あなたがたは、わざわいである。あなたがたは預言者の墓を建て、義人の碑を飾り立てて、こう言っている、

30 『もしわたしたちが先祖の時代に生きていたなら、預言者の血を流すことに加わってはいなかっただろう』と。

31 このようにして、あなたがたは預言者を殺した者の子孫であることを、自分で証明している。 

ルカ11:47-51

47 あなたがたは、わざわいである。預言者たちの碑を建てるが、しかし彼らを殺したのは、あなたがたの先祖であったのだ。

48 だから、あなたがたは、自分の先祖のしわざに同意する証人なのだ。先祖が彼らを殺し、あなたがたがその碑を建てるのだから。

49 それゆえに、『神の知恵』も言っている、『わたしは預言者と使徒とを彼らにつかわすが、彼らはそのうちのある者を殺したり、迫害したりするであろう』。

50 それで、アベルの血から祭壇と神殿との間で殺されたザカリヤの血に至るまで、世の初めから流されてきたすべての預言者の血について、この時代がその責任を問われる。

51 そうだ、あなたがたに言っておく、この時代がその責任を問われるであろう。

 

追記(2017/02/01):

blogos.com

 以下の記事によれば、リビアにおいてこのような「避難民のための安全地帯」がカダフィ政権の転覆のために反対派によって利用されたことが書かれている。

www.middleeastmonitor.com

 トランプ大統領の親イスラエルの態度と兼ね合わせて考えると、オバマ政権が拒否していたこの計画をなぜ通そうとしているのか、その理由が見えてこないだろうか。