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an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

城壁のケーパー

シンボリズム

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 モザイクで有名なラヴェンナの近くの小さな町、ルーゴの城壁。苔で薄っすらと緑に色にづくレンガの隙間から、ケーパー(フウチョウボク)の枝が垂れ下がっている。

 ソロモン王の時代のイスラエルの土地では、その蕾が媚薬の一種だと考えられていた。だから伝道の書12:5において、いくつかの聖書は「欲望(特に性欲の意)」と意訳している。

伝道の書12:5

(口語訳)

彼らはまた高いものを恐れる。恐ろしいものが道にあり、あめんどうは花咲き、いなごはその身をひきずり歩き、その欲望は衰え、人が永遠の家に行こうとするので、泣く人が、ちまたを歩きまわる。

 

(文語訳)

かかる人々は高き者を恐る畏しき者多く途にあり 巴旦杏は花咲くまた蝗もその身に重くその嗜欲は廢る 人永遠の家にいたらんとすれば哭婦衢にゆきかふ

 

(新改訳)

彼らはまた高い所を恐れ、道でおびえる。アーモンドの花は咲き、いなごはのろのろ歩き、ふうちょうぼくは花を開く。だが、人は永遠の家へと歩いて行き、嘆く者たちが通りを歩き回る。

 

(新共同訳)

人は高いところを恐れ、道にはおののきがある。アーモンドの花は咲き、いなごは重荷を負い/アビヨナは実をつける。人は永遠の家へ去り、泣き手は町を巡る。

 

(KJV)

Also when they shall be afraid of that which is high, and fears shall be in the way, and the almond tree shall flourish, and the grasshopper shall be a burden, and desire shall fail: because man goeth to his long home, and the mourners go about the streets:

(Darby's English Translation)
12:5 they are also afraid of what is high, and terrors are in the way, and the almond is despised, and the grasshopper is a burden, and the caper-berry is without effect; (for man goeth to his age-long home, and the mourners go about the streets;)

 

(Douay Rheims Bible)
12:5 And they shall fear high things, and they shall be afraid in the way, the almond tree shall flourish, the locust shall be made fat, and the caper tree shall be destroyed: because man shall go into the house of his eternity, and the mourners shall go round about in the street.

 おそらくDarby's English Translationが最も原義に近いのではないかと思う。年老いてしまって媚薬さえ効果がない、というニュアンスである。

 お昼時、小雨降る中傘も差さずに、東洋人のおじさんがいきなり何の変哲もない城壁の前に立ち止まって、写真を撮っているのを見、通りがかりのイタリア人が不思議そうに一瞬壁を見上げ、そして足早に通り過ぎて行った。