病室にて
「生きたい」と願いながらも
老衰していく肉体に閉じ込められている魂を前に、
人間は何をなし得ようか。
「正統性の自負心」のなかに籠城する宗教にとって、
薄暗い病室は、まるでゴルゴタの丘のように無意味で忌々しい場所なのか。
それははるか遠くに立ち、美しい神殿を見つめている。
薄っぺらいガラスのように脆く、
細い糸のように頼りのない空気、時、場。
しかし、ここにも「いのち」が静かに待っている。
十字架に架けられた御子のなかで。
「生きたい」と願いながらも
老衰していく肉体に閉じ込められている魂を前に、
人間は何をなし得ようか。
「正統性の自負心」のなかに籠城する宗教にとって、
薄暗い病室は、まるでゴルゴタの丘のように無意味で忌々しい場所なのか。
それははるか遠くに立ち、美しい神殿を見つめている。
薄っぺらいガラスのように脆く、
細い糸のように頼りのない空気、時、場。
しかし、ここにも「いのち」が静かに待っている。
十字架に架けられた御子のなかで。