an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

病室にて

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「生きたい」と願いながらも

老衰していく肉体に閉じ込められている魂を前に、

人間は何をなし得ようか。

 

「正統性の自負心」のなかに籠城する宗教にとって、

薄暗い病室は、まるでゴルゴタの丘のように無意味で忌々しい場所なのか。

それははるか遠くに立ち、美しい神殿を見つめている。

 

薄っぺらいガラスのように脆く、

細い糸のように頼りのない空気、時、場。

 

しかし、ここにも「いのち」が静かに待っている。

十字架に架けられた御子のなかで。