ゴルゴタから聞こえる声
マタイ27:39-50
39 そこを通りかかった者たちは、頭を振りながら、イエスをののしって
40 言った、「神殿を打ちこわして三日のうちに建てる者よ。もし神の子なら、自分を救え。そして十字架からおりてこい」。
41 祭司長たちも同じように、律法学者、長老たちと一緒になって、嘲弄して言った、
42 「他人を救ったが、自分自身を救うことができない。あれがイスラエルの王なのだ。いま十字架からおりてみよ。そうしたら信じよう。
43 彼は神にたよっているが、神のおぼしめしがあれば、今、救ってもらうがよい。自分は神の子だと言っていたのだから」。
44 一緒に十字架につけられた強盗どもまでも、同じようにイエスをののしった。
45 さて、昼の十二時から地上の全面が暗くなって、三時に及んだ。
46 そして三時ごろに、イエスは大声で叫んで、「エリ、エリ、レマ、サバクタニ」と言われた。それは「わが神、わが神、どうしてわたしをお見捨てになったのですか」という意味である。
47 すると、そこに立っていたある人々が、これを聞いて言った、「あれはエリヤを呼んでいるのだ」。
48 するとすぐ、彼らのうちのひとりが走り寄って、海綿を取り、それに酢いぶどう酒を含ませて葦の棒につけ、イエスに飲ませようとした。
49 ほかの人々は言った、「待て、エリヤが彼を救いに来るかどうか、見ていよう」。
50 イエスはもう一度大声で叫んで、ついに息をひきとられた。
通りがかりの者たちの罵り
祭司長、律法学者、長老たちの嘲りの叫び声
十字架につけられた強盗たちの罵声
あなたに聞こえるか
罵る者の赦しを求める祈りの声が
「父よ、彼らをおゆるしください。彼らは何をしているのか、わからずにいるのです。」
真っ暗闇の三時間
長い苦しい沈黙の時
あなたに聞こえるか
黙って耐える息遣いが
その激しい鼓動が
あなたは聞いたか
心で捉えたか
本当に聞いたのか
預言者の助けなど求めていない
自己憐憫の声でもない
彼の魂の叫びを聞きとれるか
あなたの心は震えているか