腐敗臭を放つ花
Dracunculus vulgaris - Wikipedia, the free encyclopedia
(こちらはミズバショウの花)
この「ドラクンクルス・ブルガリス」という珍しい植物は、70センチにもなる『肉穂(にくすい)花序』(ミズバショウの花の中心にあるものと同じ構造らしい。イメージは全く異なるが・・・)という角状の部分から、腐った肉のような強烈な悪臭を放ち、寄ってくる蠅を利用して送粉するという。どうせ送粉するためだったら、なぜ蜂や蝶などが寄ってくるような甘い香りではいけないのか。なぜわざわざ肉の腐った臭いを放たねばいけないのか。何とも不思議な植物である。
腐敗臭に引き寄せられた蠅は、気付かないうちに悪臭を放つ花の繁殖の手助けをしている。植物の世界からの一つの教訓である。