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夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

メシヤの啓示

Ⅰヨハネ4:1-3

1 愛する者たちよ。すべての霊を信じることはしないで、それらの霊が神から出たものであるかどうか、ためしなさい。多くのにせ預言者が世に出てきているからである。 

2 あなたがたは、こうして神の霊を知るのである。すなわち、イエス・キリストが肉体をとってこられたことを告白する霊は、すべて神から出ているものであり、 

3 イエスを告白しない霊は、すべて神から出ているものではない。これは、反キリストの霊である。あなたがたは、それが来るとかねて聞いていたが、今やすでに世にきている。 

 御子イエス・キリストは、真理について証しするためにこの世に来た、という言われたが(ヨハネ18:37)、ただ単に真理の知識を語っただけでなく、彼自身が真理そのものであった(ヨハネ14:6)。同様に、イエスの言葉は恵みに満ちていたが、それは彼が恵みを知っていたからではなく、彼自身が恵みに満ちていたからである。

 ヨハネ1:14

そして言は肉体となり、わたしたちのうちに宿った。わたしたちはその栄光を見た。それは父のひとり子としての栄光であって、めぐみとまこととに満ちていた。 

 御子は、罪の赦しについて教えを残すためだけにこの地上に来られたのではない。彼自身、「罪のためにあがないの供え物」となられたのである(ローマ3:25;Ⅰヨハネ2:2;4:10)。十字架において、イエス・キリストのすべてが十字架に架けられた。彼の霊だけでなく、魂も、肉体も、すべてである。

 彼は、旧約聖書に預言されていたメシヤの到来を説明するために地上に来られたのではない。彼自身がメシヤとして人々に啓示されたのである。

ヨハネ4:25,26

25 女はイエスに言った、「わたしは、キリストと呼ばれるメシヤがこられることを知っています。そのかたがこられたならば、わたしたちに、いっさいのことを知らせて下さるでしょう」。 

26 イエスは女に言われた、「あなたと話をしているこのわたしが、それである」。

ヨハネ9:35-38

35 イエスは、その人が外へ追い出されたことを聞かれた。そして彼に会って言われた、「あなたは人の子を信じるか」。 

36 彼は答えて言った、「主よ、それはどなたですか。そのかたを信じたいのですが」。 

37 イエスは彼に言われた、「あなたは、もうその人に会っている。今あなたと話しているのが、その人である」。 

38 すると彼は、「主よ、信じます」と言って、イエスを拝した。 

  この「人の子」というタイトルは、旧約聖書が預言していたメシヤの呼称の一つである。

ダニエル7:13,14

13 わたしはまた夜の幻のうちに見ていると、見よ、人の子のような者が、天の雲に乗ってきて、日の老いたる者のもとに来ると、その前に導かれた。 

14 彼に主権と光栄と国とを賜い、諸民、諸族、諸国語の者を彼に仕えさせた。その主権は永遠の主権であって、なくなることがなく、その国は滅びることがない。 

 御子はこのメシヤを示す呼称を自分に使ったからこそ、当時のユダヤ人たちはイエスを神への冒涜の罪で死罪に定めたのである。

マタイ26:63-66

63 しかし、イエスは黙っておられた。そこで大祭司は言った、「あなたは神の子キリストなのかどうか、生ける神に誓ってわれわれに答えよ」。 

64 イエスは彼に言われた、「あなたの言うとおりである。しかし、わたしは言っておく。あなたがたは、間もなく、人の子が力ある者の右に座し、天の雲に乗って来るのを見るであろう」。 

65 すると、大祭司はその衣を引き裂いて言った、「彼は神を汚した。どうしてこれ以上、証人の必要があろう。あなたがたは今このけがし言を聞いた。 

66 あなたがたの意見はどうか」。すると、彼らは答えて言った、「彼は死に当るものだ」。 

ヨハネ10:24,25;30-33

24 するとユダヤ人たちが、イエスを取り囲んで言った、「いつまでわたしたちを不安のままにしておくのか。あなたがキリストであるなら、そうとはっきり言っていただきたい」。 

25 イエスは彼らに答えられた、「わたしは話したのだが、あなたがたは信じようとしない。わたしの父の名によってしているすべてのわざが、わたしのことをあかししている。 

30 わたしと父とは一つである」。 

31 そこでユダヤ人たちは、イエスを打ち殺そうとして、また石を取りあげた。 

32 するとイエスは彼らに答えられた、「わたしは、父による多くのよいわざを、あなたがたに示した。その中のどのわざのために、わたしを石で打ち殺そうとするのか」。 

33 ユダヤ人たちは答えた、「あなたを石で殺そうとするのは、よいわざをしたからではなく、神を汚したからである。また、あなたは人間であるのに、自分を神としているからである」。 

 主イエスは、ご自分が「神の国の王」であることさえ、最後には啓示された。しかも、異邦人で神を畏れてもいなかったローマ総督ピラトの前でさえも。

ヨハネ18:37

そこでピラトはイエスに言った、「それでは、あなたは王なのだな」。イエスは答えられた、「あなたの言うとおり、わたしは王である。わたしは真理についてあかしをするために生れ、また、そのためにこの世にきたのである。だれでも真理につく者は、わたしの声に耳を傾ける」

 御自身がメシヤであることのこれらの全ての証しと啓示は、地上における公生涯の間に自らこの世に示されたのである。

 使徒ヨハネは、「すべての霊を信じることはしないで、それらの霊が神から出たものであるかどうか、ためしなさい」と勧めた。どうやって「ためすことができるであろうか」。聖書の啓示の前に遜ると、私達の心に光と確信が与えられる。

へブル4:12,13

12 というのは、神の言は生きていて、力があり、もろ刃のつるぎよりも鋭くて、精神と霊魂と、関節と骨髄とを切り離すまでに刺しとおして、心の思いと志とを見分けることができる。 

13 そして、神のみまえには、あらわでない被造物はひとつもなく、すべてのものは、神の目には裸であり、あらわにされているのである。この神に対して、わたしたちは言い開きをしなくてはならない。 

 

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