an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

ある姉妹の報告

 先日、ある東欧出身の姉妹から電話があり、婚約を解消した報告を受けた。この姉妹には色々な状況で相談を受けていたし、彼女の父親は自国で牧師をしていて、娘を訪ねてきたとき、言葉は通じないながらも共に祈る時をもち、霊の交わりを強く感じた経験をしたことがあった。非常に素朴な信仰をもつ家族というのが印象である。

 彼女の報告を受けた時、私は内心、それまであった重荷が取れたようで、主なる神に感謝した。彼女もそれを感じたのか、婚約解消の理由を説明し始めた。

 実は数か月前に彼女の口から婚約の話を聞き、相手の男性の名を聞いたとき、私は非常に悩み苦しんだ。その男性がどのような人間かよく知っていたし、また彼の家族が過去に教会や牧師家族に対してどのようなことをしてきたかよく知っていたからである。

 ただ幸せな家庭を夢見ている純朴な姉妹にこの現実を語るには、あまりにもデリケートで厳しすぎるように思え、ある姉妹と相談した上で、敢えて何も語らず、すべてを主なる神の御手に委ねることにしたのである。

 その数週間後、今年の9月に結婚式が決められ、その招待の連絡を受けた時、私の心がさらに動揺したのは言うまでもない。ただ「御心でないのなら、主よ、手遅れになる前に彼女を守ってください」とだけ祈り続けていた。

 そして今回、彼女から婚約解消の報告を受けたのである。誰かに聞いたわけでもなく、彼女自身が相手の隠れていた不誠実な部分を知り、自ら納得し、決断し、主なる神にそのことを感謝していたことに非常に感動した。

 信仰者にとって結婚は一生に一度しかないものであり、その結婚という制度を人類に与えた主なる神自身が、主権をもって導いてくださるということを改めて思わされた出来事であった。

詩篇143:8-10(新改訳)

8 朝にあなたの恵みを聞かせてください。私はあなたに信頼していますから。私に行くべき道を知らせてください。私のたましいはあなたを仰いでいますから。

9 主よ。私を敵から救い出してください。私はあなたの中に、身を隠します。

10 あなたのみこころを行なうことを教えてください。あなたこそ私の神であられますから。あなたのいつくしみ深い霊が、平らな地に私を導いてくださるように。