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an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

『Breaking the Silence 沈黙を破って:イスラエル元兵士たちの証言』

赦しと和解 現代福音宣教の問題点 イスラエルの民の歴史 戦争とキリスト者

 イスラエル人とかパレスチナ人とかの立場の違いを超えて、一人の生身の人間の良心の在り方に深く考えさせられるビデオである。

 兵士としての立場や任務が与える「正当化」でもなだめることのできない良心の呵責。それに対して自分の異常さを正直に認め、正しいことをしようとする衝動、そしてそれを実際に行う勇気。

 特にCombatant for Peaceというグループが月に一回行っているという、パレスチナ人とのグループの話し合いには、強く心を打つものがある。実際に何かを変えることができるかどうかわからないが、とにかく償いや和解のために何かをしたい、何かをしなければならない、と行動できるのは、自分の過ちの重大さを自覚しているからだ。

 聖書が啓示する「悔い改め」を実質的に形骸化してしまう現代の「ハイパーグレイス」の教え、つまり「過去、現在、未来のすべての罪は主イエスの十字架によってすでに赦されたので、信者は決して罪を告白する必要はないし、自分の罪の責任を一切負う必要はない」と傲慢で軽薄な「開き直り」を正当化する教えには、とても大切な教訓ではないだろうか。