an east window

夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

無邪気ではいられない(6)「反キリスト」の前に膝をかがめるのか。

Ⅱテサロニケ2:1-12

1 さて兄弟たちよ。わたしたちの主イエス・キリストの来臨と、わたしたちがみもとに集められることとについて、あなたがたにお願いすることがある。

2 霊により、あるいは言葉により、あるいはわたしたちから出たという手紙によって、主の日はすでにきたとふれまわる者があっても、すぐさま心を動かされたり、あわてたりしてはいけない。

3 だれがどんな事をしても、それにだまされてはならない。まず背教のことが起り、不法の者、すなわち、滅びの子が現れるにちがいない。

4 彼は、すべて神と呼ばれたり拝まれたりするものに反抗して立ち上がり、自ら神の宮に座して、自分は神だと宣言する。

5 わたしがまだあなたがたの所にいた時、これらの事をくり返して言ったのを思い出さないのか。

6 そして、あなたがたが知っているとおり、彼が自分に定められた時になってから現れるように、いま彼を阻止しているものがある。

7 不法の秘密の力が、すでに働いているのである。ただそれは、いま阻止している者が取り除かれる時までのことである。

8 その時になると、不法の者が現れる。この者を、主イエスは口の息をもって殺し、来臨の輝きによって滅ぼすであろう。

9 不法の者が来るのは、サタンの働きによるのであって、あらゆる偽りの力と、しるしと、不思議と、

10 また、あらゆる不義の惑わしとを、滅ぶべき者どもに対して行うためである。彼らが滅びるのは、自分らの救となるべき真理に対する愛を受けいれなかった報いである。

11 そこで神は、彼らが偽りを信じるように、迷わす力を送り、

12 こうして、真理を信じないで不義を喜んでいたすべての人を、さばくのである。

 やがて「不法の者」「滅びの子」、つまり「反キリスト」がこの世に現れる。それは「この世の君」「この世の神」と呼ばれているサタンの働きによる。

Ⅱコリント4:3-4

3 もしわたしたちの福音がおおわれているなら、滅びる者どもにとっておおわれているのである。

4 彼らの場合、この世の神が不信の者たちの思いをくらませて、神のかたちであるキリストの栄光の福音の輝きを、見えなくしているのである。

エペソ2:1-2

1 さてあなたがたは、先には自分の罪過と罪とによって死んでいた者であって、

2 かつてはそれらの中で、この世のならわしに従い、空中の権をもつ君、すなわち、不従順の子らの中に今も働いている霊に従って、歩いていたのである。 

 この邪悪な者は、地上の最高権力者として現れる。彼が求めているものは富でも、物質的繁栄でもない。それは人々を彼に従わせるための「餌」でしかない。彼が求めているのは、ただ一つ、人々の崇拝である。つまり全世界が彼の権威の前に膝をかがめ、彼のことを「神」として崇めることである。

 実際、彼は圧倒的な力と権威をもってこの世を自分に引き寄せ、従属させるであろう。「あらゆる偽りの力と、しるしと、不思議と、あらゆる不義の惑わし」を使い、現在していることをはるかに上回る影響力で、人々を真の神であるキリストの栄光を見えなくするだろう。そしてその権威に服従しない者は、誰一人として「物を買うことも売ることもできないよう」になるだろう。

黙示録13:11-18

11 わたしはまた、ほかの獣が地から上って来るのを見た。それには小羊のような角が二つあって、龍のように物を言った。

12 そして、先の獣の持つすべての権力をその前で働かせた。また、地と地に住む人々に、致命的な傷がいやされた先の獣を拝ませた。

13 また、大いなるしるしを行って、人々の前で火を天から地に降らせることさえした。

14 さらに、先の獣の前で行うのを許されたしるしで、地に住む人々を惑わし、かつ、つるぎの傷を受けてもなお生きている先の獣の像を造ることを、地に住む人々に命じた。

15 それから、その獣の像に息を吹き込んで、その獣の像が物を言うことさえできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。

16 また、小さき者にも、大いなる者にも、富める者にも、貧しき者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々に、その右の手あるいは額に刻印を押させ、

17 この刻印のない者はみな、物を買うことも売ることもできないようにした。この刻印は、その獣の名、または、その名の数字のことである。

18 ここに、知恵が必要である。思慮のある者は、獣の数字を解くがよい。その数字とは、人間をさすものである。そして、その数字は六百六十六である。 

 その時には、荒野で御子イエスを誘惑した時のように、様々な聖句を引用し、人々が自分の権威に従うように偽りの力を働かすであろう。「すべての人は、上に立つ権威に従うべきである。なぜなら、神によらない権威はなく、おおよそ存在している権威は、すべて神によって立てられたものだからである。したがって、権威に逆らう者は、神の定めにそむく者である。そむく者は、自分の身にさばきを招くことになる」(ローマ13:1-2)と。だから「全てのしるしが、私が神によって立てられたことを証明している。自分の身に神のさばきを招きたくなかったら、私に従え。」と。

 聖霊は、聖書を通してあらかじめ全ての人々にこれから起こることを啓示し、警告している。それでも、多くの人々が騙されて「この世の君」に従うのは、その惑わす偽りの力がいかに強烈で狡猾であるかを暗示している。

 「耳のある者は、御霊が諸教会に言うことを聞くがよい。」