ボローニャ市から約25kmのところにあるヴィニョーラ(Vignola)のバロッツィ館(Palazzo Barozzi)にある美しい螺旋階段。
手摺の上にあるリボンのような形した鉄の金具は、この建物を管理していた神父が、当時預かっていた子供たちが手摺に跨って滑り降りて遊んでいたのを見かね、取り付けさせたとのこと。
私が通っていた小学校でも、同じように生徒たちが滑って遊んでいたので、ある時から、真鍮製の小さな亀が手摺を上っていくように取り付けられたのを思い出し、文化を超えて人間の行動は共通しているのだな、と笑ってしまった。
想像しただけで痛みが走る形をした金具が、イタリアの愚直な面をさりげなく体現していて大変面白い。