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夜明けとなって、明けの明星が心の中に上るまで

聖書

不確かさの中に働きかける十字架の霊

今までこのブログでイエス・キリストの地上の生涯について、以下のシリーズにおいてそれぞれ「生誕」と「故郷」、そして「十字架の死」に関して考察を共有してきた。 クレニオの人口調査とキリストの生誕についての省察(1) - an east window ナザレの謎(…

御言葉を「むさぼり食べる」人々

We Take Them for Granted, But Other Countries Treat Bibles Like Gold! - Inspirational Videos エレミヤ15:16(新共同訳) あなたの御言葉が見いだされたとき/わたしはそれをむさぼり食べました。あなたの御言葉は、わたしのものとなり/わたしの…

聖書を読むときに働きかける生ける神の霊の導き

詩篇119:130 み言葉が開けると光を放って、無学な者に知恵を与えます。 エレミヤ33:3 わたしに呼び求めよ、そうすれば、わたしはあなたに答える。そしてあなたの知らない大きな隠されている事を、あなたに示す。 ルカ24:27 こう言って、モー…

吟味の必要

使徒17:10-12 10 そこで、兄弟たちはただちに、パウロとシラスとを、夜の間にベレヤへ送り出した。ふたりはベレヤに到着すると、ユダヤ人の会堂に行った。 11 ここにいるユダヤ人はテサロニケの者たちよりも素直であって、心から教を受けいれ、果し…

お知らせ 記事『ヘブライ語新約聖書が原典?』の追記2

ヘブライ語新約聖書が原典? - an east window ヘブライ語新約聖書が原典? - an east window の記事に、追記2を書き加えました。

新約聖書の中で啓示されている旧約聖書の目的と機能

おそらく非常に多くの人が、一度は旧約聖書を読もうとして創世記から読みはじめ、途中で放棄してしまった経験があるのではないだろうか。クリスチャンでも、「難し過ぎる」といって、特に預言者の書などを読まない人が多いのは確かである。そのような事情を…

『ルカによる福音書』と『使徒行伝』の文脈

ルカ1:1-4 1 わたしたちの間に成就された出来事を、最初から親しく見た人々であって、 2 御言に仕えた人々が伝えたとおり物語に書き連ねようと、多くの人が手を着けましたが、 3 テオピロ閣下よ、わたしもすべての事を初めから詳しく調べていますので、…

聖書翻訳の「誤訳」「改竄」批判について

先日の『「信仰による祝福」と「律法の行いによる呪い」』の続きを書いているところだが、聖書の翻訳に関して許容し難い考え方が出回っているので、中断してでも書く必要があると判断した。 聖書の翻訳に関してと書いたが、ある特定の日本語訳の聖書に対して…

持ち主の所へ帰ったスペイン語聖書

忌々しいスキャンダルによって躓き、礼拝に参加しなくなった人達と家庭礼拝を週に二回程捧げる恵みに与っている。御言葉と祈り、そして伴奏なしの讃美歌、という本質的な要素だけに絞り、ひたすら神の臨在に留まり、キリストの十字架を見上げ感謝し、深い傷…

心の目によってみるキリストの奥義

エペソ1:3-11(新改訳) 3 私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神はキリストにおいて、天にあるすべての霊的祝福をもって私たちを祝福してくださいました。 4 すなわち、神は私たちを世界の基の置かれる前からキリスト…

荒野でも、宮の頂上でも、高い山の上でも

マタイ4:1-11 1 さて、イエスは御霊によって荒野に導かれた。悪魔に試みられるためである。 2 そして、四十日四十夜、断食をし、そののち空腹になられた。 3 すると試みる者がきて言った、「もしあなたが神の子であるなら、これらの石がパンになるよう…

ギリシャ語文字に変換されて新約聖書に挿入されたアラム語のリスト

新約聖書の中には、当時ユダヤ・パレスチナ地方で日常的に使われていたアラム語の表現を、ギリシャ語文字に変換した表現がいくつもある。現代に適用して判り易く言うと、英語の表現、例えば「Oh my God!」をカタカナで「オー マイ ゴッド」と書いて…

聖書はイエス・キリストについて証しするものである

ヨハネ5:31-47 31 もし、わたしが自分自身についてあかしをするならば、わたしのあかしはほんとうではない。 32 わたしについてあかしをするかたはほかにあり、そして、その人がするあかしがほんとうであることを、わたしは知っている。 33 あなたが…

共観福音書の読み比べ:反キリストが聖なる場所に立つ時

マタイ24:15-21 15 預言者ダニエルによって言われた荒らす憎むべき者が、聖なる場所に立つのを見たならば(読者よ、悟れ)、 16 そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げよ。 17 屋上にいる者は、家からものを取り出そうとして下におりるな。 18 畑に…

聖書を読む

「脳の右側で描け」のワークショップで自画像を描いたよ:小鳥ピヨピヨ 随分昔に、ここでも紹介されているベティ・エドワーズ著『脳の右側で描け』を購入し、実践したことがあるが、「目の前にある物を見る」とはどういうことか考える意味で、本当に面白くて…

より優れた契約の啓示

イエス・キリストの救いの恵みの福音は、地球上のあらゆる人間に対して備えられたもので、新約聖書はその前提を基に、世界中のあらゆる言語圏の人々が自分の言語で聖書を読めるように翻訳されている。しかしその新約聖書を構成している二十七巻の福音書や手…

霊感における自由

『新約聖書のなかで引用されている旧約聖書の聖句のリスト』を研究すると、非常に興味深い事実が浮かび上がってくる。それは、新約聖書の筆記者たちが旧約聖書を引用するにあたって、ヘブライ語聖書と一緒にギリシャ語訳である七十人訳を、文脈やメッセージ…

新約聖書の中で引用されている旧約聖書の聖句のリスト

新約聖書の中で引用されている旧約聖書の聖句のリスト(全254) (LXX)は、旧約聖書のギリシャ語訳である七十人訳を指す。 創世記1:27 >>> マタイ19:4 マルコ10:6 創世記2:2 >>> へブル4:4 創世記2:24 >>> マタイ19:5 マル…

聖書と霊感について

Ⅱテモテ3:14-17 14 しかし、あなたは、自分が学んで確信しているところに、いつもとどまっていなさい。あなたは、それをだれから学んだか知っており、 15 また幼い時から、聖書に親しみ、それが、キリスト・イエスに対する信仰によって救に至る知恵を…

ヘブライ語新約聖書が原典?

新約聖書の最も古い写本は、ギリシャ語で書かれたものである。そのギリシャ語は、古典ギリシャ語ではなく、コイネと呼ばれる口語体で、しかも西セム語(ヘブライ語とアラム語)的表現が多く使われている。聖書学者らの中には、ヘブライ語で書かれたイエス・…

聖書の「原典」についての考察

聖書の「原典」というテーマに関して、非常に表層的かつ初歩的な誤解が浸透しているようなので、簡潔に説明してみたい。 まず第一に、厳密な意味での「原典」というものは存在しない。つまりモーセやエズラ、パウロやルカといった聖書記者直筆のオリジナル原…

ステパノの説教についての考察

イタリアの都市は非常に古い歴史を持つところが多く、特にローマなどは2千年以上前の遺跡が、圧倒的な存在感をもって町の中に現存している。また、公共事業の工事などで地下を掘ると、ローマ時代の史跡や物品が発掘されることも決して珍しいことではない。…

聖書に愛される日々

聖書を愛する生き方 - an east window 御言葉を愛する人 - an east window 以前、上記の二つの記事を書いたが、よくよく考えてみると随分おこがましい考え方でないかと最近思うようになった。より自分の霊的現実に近い表現は、むしろ「聖書に愛される生き方…

良い働きの始まり

パウロの信仰観 : 村上 密 Blog 聖書の研究において一つ一つの言葉を厳密に研究するのは重要だが、それと同時に俯瞰的観点を失わないように気を付けなければならない。そういう意味で村上師の記事は有益だと思う。 確かにもしパウロがバルナバの言うとおりに…

心に光の朝露を

申命記32:2 わたしの教は雨のように降りそそぎ、わたしの言葉は露のようにしたたるであろう。若草の上に降る小雨のように、青草の上にくだる夕立ちのように。 箴言19:12 王の怒りは、ししのほえるようであり、 その恵みは草の上におく露のようであ…

My Way?

「酒は人間の最悪の敵かもしれない。 でも聖書は『汝の敵を愛せ』って言ってるだろ」 フランク・シナトラ イタリア人の血を引く、二十世紀を代表する歌手が、実際にこの言葉を言ったかどうかはわからないが、彼の悪戯っぽい表情が想像できるから面白い。おそ…

幸いな人(1)詩編1

詩編1:1-6 1 悪しき者のはかりごとに歩まず、罪びとの道に立たず、あざける者の座にすわらぬ人はさいわいである。 2 このような人は主のおきてをよろこび、昼も夜もそのおきてを思う。 3 このような人は流れのほとりに植えられた木の時が来ると実を結び…

余った部品

マタイ4:4 イエスは答えて言われた、「『人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出る一つ一つの言で生きるものである』と書いてある」。 Ⅱテモテ3:16 聖書は、すべて神の霊感を受けて書かれたものであって、人を教え、戒め、正しくし、義に導…

香油を臭くする死んだ蠅

伝道者10:1(新改訳) 死んだはえは、調合した香油を臭くし、発酵させる。 少しの愚かさは、知恵や栄誉よりも重い。 (新共同訳) 死んだ蠅は香料作りの香油を腐らせ、臭くする。 僅かな愚行は知恵や名誉より高くつく。 モーセの律法において、主なる神…

キリストにおいて(3)ガマリエルの勧告と神のアイロニー

使徒5:34-40 34 ところが、国民全体に尊敬されていた律法学者ガマリエルというパリサイ人が、議会で立って、使徒たちをしばらくのあいだ外に出すように要求してから、 35 一同にむかって言った、「イスラエルの諸君、あの人たちをどう扱うか、よく気…